2021年08月21日(土) 19:00
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
今週の札幌競馬場は水曜に19ミリの降雨を記録した以外は好天が続いている。土曜は芝、ダートともに「良馬場」で開催。土曜朝のJRA測定のクッション値は「7.5」(やや軟らかめ)。先週日曜15日が「7.6」(同)だったのでほぼ同じ。
函館開催中の休催期間を経てAコース2週目。内寄りの傷みは軽微で、各馬が内ラチ沿いを避けて通るシーンもなく、全体的には絶好のコンディション。先週も速い時計が出ていたが、今週も札幌としては上々の時計が出ている。
土曜は、芝競走は7鞍施行。優勝馬の最終4コーナーの位置は「2番手、6番手、1番手、8番手、5番手、1番手、1番手」。後半2戦こそ逃げ切り2連発だったが、先行馬断然の印象はなく、特に札幌記念と同じ2000m戦では差しが利いていた。
参考までに土曜7R・3歳未勝利戦(芝2000m)は後方追走から4コーナーで8番手に進出していた1番人気ビューティーウェイがジワジワ伸びて勝った。レース前半5F59秒8〜同後半5F61秒0の消耗戦。勝ったビューティーウェイの上がり3F36秒0の耐久力勝負になったが、勝ち時計2分0秒8は3歳未勝利戦としては速い。
例年、良馬場の札幌記念でも「2分0秒台」の決着が多いことを考えると、土曜の芝状態を保てば、ノームコアが「1分59秒4」で勝った昨夏並みの時計が出ても不思議ではない。
土曜の芝2000m戦は、10R・富良野特別(3歳上1勝クラス)でも行われた。こちらは中団追走の7番人気ケルンキングダムが最終4コーナー5番手から力強く伸びて2馬身差快勝。勝ち時計は2分1秒3。4コーナー6番手の11番人気ブルームラッシュが2着争いの接戦を制した。
土曜の2000m戦2鞍だけ見れば、中団以内にいれば勝負になる印象だが、札幌記念は強力先行型が案外少ない。トーラスジェミニが淡々と逃げる展開?そうなると、やはり先行勢が優位になるかもしれない。当初は午後2〜3時頃から雨が降り出す予報も出ていたが、どうやらレース中の降雨の心配は軽減してきている。
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小田哲也
スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。
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