2021年09月13日(月) 18:00
・9/12 セントウルS(GII・中京・芝1200m)
2番手追走から早めに抜け出した1番人気レシステンシアが、外から迫るピクシーナイトを抑えて4つめの重賞を獲得しました。阪神ジュベナイルフィリーズを勝って2歳女王に輝いたものの、同世代との戦いを終えた3歳夏以降は、マイル戦で8着、6着と結果を出せずにいます。
一方で、1200-1400mでは[2-1-0-0]と連対パーフェクト。スピードの持続力を身上とし、前進気勢が旺盛なタイプだけに、テンから流れが速くなる短距離戦は合っています。
母マラコスタムブラダは南米アルゼンチン出身。現役時代に芝2200mのG1ヒルベルトレレナ大賞を鮮やかに逃げ切りました。父ダイワメジャーも先に行って結果を出した馬なので、本馬は父母の特長を受け継いでいるといえます。今回は休み明けで、次走にスプリンターズSを控えているだけに、目一杯の仕上げではありませんでした。使っての上積みは大きそうです。
・9/12 京成杯オータムH(GIII・中山・芝1600m)
後方追走から徐々に進出したカテドラルが馬群を縫って抜け出し、初の重賞制覇を果たしました。これまで重賞で2着4回、3着1回と勝ちきれないタイプだったのは、後ろから行く脚質で他力本願なところがあったからです。今回は戸崎騎手が勝負どころで外に出さずに馬群に突っ込み、うまく距離ロスを抑えたことが大きかったと思います。
エルムSを勝ったジェベルムーサ(父アグネスタキオン)の4分の3弟で、半妹のラスマドレス(父モーリス)は先日、小倉芝1800mの新馬戦を好タイムで勝ち上がりました。母方にデインヒルを持つハーツクライ産駒は、サリオス、アドマイヤミヤビ、グレイル、グラティアスが重賞を勝っています。
中長距離に強みのある父の産駒のなかでは距離適性が短めに出る傾向があります。今後も上がりが掛かる展開になれば注意が必要です。
・9/20 2001メモリアルジャングルポケットC(2勝クラス・中山・芝2000m)
中山芝2000mと相性のいい種牡馬はエピファネイア。連対率25.0%は、2011年以降、当コースで産駒が20走以上した71頭の種牡馬のなかで1位タイという優秀な成績です。このレースには3歳牝馬ミヤビハイディが登録しています。前走のオークスは17番人気ながら6着と好走。さほど人気にはならないと思われるので馬券的な妙味も十分でしょう。
セントライト記念が行われる中山芝2200mは、直線の急坂を二度上り、向正面奥の外回りコースを走るため、スタミナと持続力が重要な要素となります。このコースに強い種牡馬はドリームジャーニーとルーラーシップ。
前者は連対率37.5%で第1位、後者は37.0%で第2位。3位ディープインパクトが29.6%なので、1、2位が突出していることが分かります。今年のセントライト記念にはルーラーシップ産駒のベルウッドエオが登録しています。これまでの戦績を見ると未勝利戦を勝っただけで、1勝クラスの特別戦は6着。今回のメンバーに入ると見劣りは否めません。
ただ、前述のとおりルーラーシップ産駒のコース適性は尋常ではないので、展開次第では掲示板に載るくらいの好走があっても不思議ではありません。
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栗山求
netkeibaでもおなじみの血統評論家・栗山求氏が血統の面白さを初心者にもわかりやすくレクチャー。前週の振り返りや、週末行われるレースの血統的推し馬、豆知識などを通して解説していきます。 関連サイト:栗山求の血統BLOG
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