2021年10月01日(金) 18:00
5歳の秋を迎えて完成期に入り、もう本物になったと思えるハヤヤッコ(父キングカメハメハ)に期待したい。
ここまでの好走は19年レパードS(新潟ダート1800m)、20年ブラジルC(東京ダート2100m)、21年スレイプニルS(東京ダート2100m)、20年BSN賞(新潟ダート1800m)3着など、少し長めの中距離左回りに集中しているのがこの馬の特徴。
特に価値があるのは、前走のスレイプニルSの時計。重馬場のため流れが速くなったこともあるが、東京ダート2100mの内容は「60秒4-(6秒3)-61秒3」=2分08秒0だった。これを最速の上がり35秒6で差し切って快勝している。
東京ダート2100m「2分08秒0」は近年では突出した好タイム。かつてのレコードはクロフネ(母の父に登場)の2分05秒9だが、現コースになってのレコードはヴァーミリアンの「2分06秒7」であり、時計の速い週とはいえ珍しい快時計だった。
最後方からレースを進め、先頭集団に並びかける寸前だった1900m通過地点のタイムは1分55秒3なので、ハヤヤッコの1900m通過は1分55秒5前後になる。
今回の組み合わせでは、ロードリバーサルが2019年に中京ダート1900mを1分55秒9(当時のコースレコード)で逃げ切った記録があるが、コースや馬場コンディションの差はあっても、ダート2100mの通過記録で1900m推定1分55秒5は強気になれる。
デビュー当時は444キロだった馬体が現在は480キロ台で安定し、かつてのようにムラな成績ではなくなっている。調教ではあまり動かないが、今回の最終追い切りは余力を残しつつ5ハロン65秒台で、最後の1Fは11秒9。軽快に動いている。
ダートの追い込み馬なので展開に左右されるが、今回の組み合わせならスローの可能性は低い。手の合う田辺裕信騎手とのコンビだと【3-0-2-3】。
前走で中距離向きを示したブルベアイリーデ、7歳だが元気いっぱいの動きを見せたアナザートゥルース本線に、伏兵アシャカトブ以下手広くいきたい。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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