【富士S予想】近走から見てマイル適性が高そうなあの馬に期待

2021年10月22日(金) 18:00

牝系的にマイル前後中心のスピード色が濃い

 初の1600mに挑戦する2018年の日本ダービー馬6歳ワグネリアン。同じくクラシック路線からマイルに転向してきた3歳ダノンザキッド。中距離路線から初めて1600mに出走する4歳ダーリントンホールもいる。評価の難しい馬が多い。

 4歳アルジャンナ(父ディープインパクト)もまだ距離適性を模索している印象だが、全弟の2歳コマンドラインは1600mで新馬→重賞を2戦2勝。アルジャンナは3歳時には日本ダービーに挑戦したが、2〜3走前の内容からマイルの方が合う可能性大。

 ヒザの手術で約9カ月ぶりだった3走前が、スローとはいえ初の1600mで上がり32秒8を記録。2走前のマイラーズCは上がり最速の33秒7。高速だった春の阪神コースを1分31秒6で乗り切っている。

 輸入牝馬の母コンドコマンド(USA)は、ダート7FのG1勝ちなど全5勝がダート9F以下。祖母イヤーリーリポート(USA)の北米6勝もダートの9F以下だった。ファミリー全体にマイル前後中心のスピード色が濃い。

 今回は坂路だけでなく、1週前に栗東CWで長めの6Fから追っている。コントレイルの2着した2歳秋の東スポ杯2歳S以来だった。もう脚部の不安はないのだろう。バスラットレオンなどが飛ばす展開なら、差し脚がフルに生きる。

 同じ4歳のロータスランド(父Point of Entryポイントオブエントリー)は巧みなコース取りが功を奏したとはいえ、前回の関屋記念1600mで51キロの3歳牝馬ソングライン(父キズナ)を封じている。本来は中距離タイプで、ちょっと時計の裏付けがない死角はあるが、1600mに限れば目下3連勝中(通算6戦4勝)。まだまだスケールアップできる大きな可能性を秘めるので、相手の筆頭。

 快調な動きをみせるソングライン、体型からマイル向きと思えるダノンザキッド、まともなスタートなら…のバスラットレオン、マイルで変わったマイラプソディなど強敵は多いが、4歳アルジャンナから入る。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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