【マイルCS】爆発力がひときわ輝いた“チャンピオン牝馬”グランアレグリア

2021年11月22日(月) 18:00

やがて日本で大きく繁栄するファミリーの起点になるだろう

 5歳牝馬グランアレグリア(父ディープインパクト)が史上初のマイルGI5勝目を達成し、引退レースを鮮やかに飾ることに成功した。

 チャンピオン牝馬の偉大な記録を称えるように、1番人気馬が勝ち、2番人気馬が2着したのは、今年のGI路線(ここまで平地18戦)で初の順当な結果だった。

 ゆるい流れは予測されたが、前後半のバランス「47秒6-45秒0」=1分32秒6。前半1000m通過「59秒3」は、近年ではありえない史上2位のスローであり、これを中団より後方から差し切ったグランアレグリアの爆発力がひときわ輝くことになった。直線は馬群の外を回って上がり最速の3ハロン32秒7。

 2020年の秋にはスプリンターズSに出走し、とても届かないような後方15番手から追い込んで圧勝している。ゆるいペースで後半の切れ味勝負になったのは、道中置かれて不安を思わせるシーンもあったが、グランアレグリアにはかえって望ましい流れだった。中団より後方にいながら、ルメール騎手は4コーナーまでほとんど動かなかった。

 藤沢和雄調教師は、1993年シンコウラブリイ、1997-1998年に連勝のタイキシャトル、2001年ゼンノエルシド、そして2020-2021年のグランアレグリアの連勝で、マイルチャンピオンS【6-3-1-10】となった。GIでは不滅に近い記録と思える。

 輸入牝馬の母タピッツフライ(父Tapit、2007年生まれ)は残念ながら・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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