2021年12月08日(水) 18:01
▲今週からは編集部が選んだ横山典弘騎手の神騎乗を紐解いていきます! (撮影:桂伸也)
横山典弘騎手をゲストにお迎えしての対談。“ポツン騎乗”について語った第1回は、大変大きな反響をいただきました。ありがとうございました。
今週からは、編集部が選んだ横山典弘騎手の神騎乗について、種明かしをしていただきます。今回取り上げるレースは「セイウンスカイで制した1998年の菊花賞」。スペシャルウィークやキングヘイローを抑えての、伝説の逃げ切り勝利。なんと、勝因はこのレースの中にはないと言います。はたして、その真相とは?
(取材・構成=不破由妃子)
──では、さっそく横山典弘騎手の神騎乗を振り返ってまいりましょう! netkeiba編集部員が選ぶ神騎乗ベスト1は、セイウンスカイで制した1998年の菊花賞です。これは伝説といっていい逃げ切りでしたよね。
佑介 2枠4番だったんですね。京都3000mの内枠って、少しでも遅れたら行けないから、逃げるのが難しい印象があります。セイウンスカイって、スタート自体も速い馬だったんですか?
横山 いや、普通だね。飛び抜けて速いわけじゃなかった。でも、あんまりそういうのは気にしていなかったかも。扱いやすい馬だったから。
──前半1000m通過が59秒6。菊花賞にしては速いペースでしたが、これも横山さんの計算だったのかなと。そこが知りたいです。
横山 ん〜、“速いラップ”っていうのが俺にはわからないんだよ。1頭1頭に“自分のペース”があるなかで、ラップはただの数字に過ぎないわけで。セイウンスカイはね、どちらかといえばタメて切れる馬ではなく、全体的なスピードを維持しながら、とにかく気分を害さないというのが一番大事なタイプだった。それ以前にね、勝因はこのレースのなかにはないんだよ。・・・
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JRAジョッキーの藤岡佑介がホスト役となり、騎手仲間や調教師、厩舎スタッフなど、ホースマンの本音に斬り込む対談企画。関係者からの人望も厚い藤岡佑介が、毎月ゲストの素顔や新たな一面をグイグイ引き出し、“ここでしか読めない”深い競馬トークを繰り広げます。
藤岡佑介
1986年3月17日、滋賀県生まれ。父・健一はJRAの調教師、弟・康太もJRAジョッキーという競馬一家。2004年にデビュー。同期は川田将雅、吉田隼人、津村明秀ら。同年に35勝を挙げJRA賞最多勝利新人騎手を獲得。2005年、アズマサンダースで京都牝馬Sを勝利し重賞初制覇。2013年の長期フランス遠征で、海外初勝利をマーク。2018年には、ケイアイノーテックでNHKマイルCに勝利。GI初制覇を飾った。
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