【クイーンC予想】1勝馬同士だからこそ一連の中身が重要

2022年02月11日(金) 18:00

久しぶりに波乱があって不思議はない

 冬のクイーンCは過去、波乱が多かった時代もあるが、最近10年、連対馬20頭のうち19頭までが5番人気以内の馬。勝ち馬10頭のうち、8頭までが1・2番人気馬だった。

 キャリアの浅い3歳牝馬同士なのに大波乱はない。最近10年、このレースを経由して桜花賞で馬券に絡んだ馬は3頭だけ(みんな関西馬だった)。

 ただ、めったにないことだが、今年は重賞2着馬(収得賞金400万ではない)2頭を含め、全16頭がまだ1勝馬。キャリア1戦だけの馬が5頭もいる。雪のあとの馬場状態も微妙。久しぶりに波乱があって不思議はない。

 1勝馬同士だからこそ一連の中身が重要という視点で、軸馬向きは人気でも重賞2着馬スターズオンアース(父ドゥラメンテ)と、ベルクレスタ(父ドゥラメンテ)。

 スターズオンアースの母サザンスターズは、オークスなどGI2勝馬ソウルスターリング、アルテミスSの勝ち馬シェーングランツの半姉で、これら姉妹の母は仏オークスなどG1を6勝した名牝スタセリタ(仏)。人気薄の伏兵を相手に入れるつもりで、主軸は今週の動きがとくに良かったスターズオンアースにしたい。

 前回の阪神JFでは外枠からちょっと強気に動いて失速のベルクレスタだが、半姉アドマイヤリード(父ステイゴールド)は、この東京1600mのヴィクトリアマイル(稍重)を制している。2走前の東京1600mのアルテミスSでクビ差の接戦だったサークルオブライフは、阪神JFを勝っている。東京なら仕掛けを待てる。

 伏兵の筆頭は、スターズオンアースが人気の有力馬なら、モカフラワー(父スクリーンヒーロー)。前回対戦した赤松賞でわずか0秒1差だった。上がりは0秒4上回っている。

 新馬勝ちの1戦だけで侮れないのは、ショショローザ(父ロードカナロア)。上のヴェルトライゼンデはデビューして「1着、1着、重賞2着」。その上のワールドプレミアは「1着、重賞3着、1着」。さらに上のワールドエースは「1着、若駒S2着、重賞1着」という好発進だった。勝負強い一族なので軽視できない。

 次いで、関西馬モズゴールドバレル、ラリュエル。東京向きと思えるウインエクレールと、ロムネヤが関東馬の伏兵。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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