【日本ダービー】総合力を確信したからこそ約束した凱旋門賞挑戦へ

2022年05月30日(月) 18:00

凱旋門賞に関係する血統が散りばめられているドウデュース

重賞レース回顧

3歳の頂点に立ったドウデュース(C)netkeiba.com、撮影:下野雄規

 向こう正面に入り隊列が決まった前半1000m通過は、強引に飛ばしたデシエルト(父ドレフォン)による58秒9。高速化が進みもっと速いペースが記録された年もあるが、ちょうど中間地点の1200m通過「1分10秒6」は、この10年で2番目の猛ペースだった。

 縦長の隊列の後方5番手で、なだめるように悠々と自分のリズムを守っていたのが武豊騎手のドウデュース(父ハーツクライ)。さらに間隔があって後方3番手がC.ルメール騎手のイクイノックス(父キタサンブラック)。

 ハデな展開になったが、もっともリラックスした走法で周囲には他馬がいない展開。この時点でもう、武豊騎手は直線でのスパートのタイミングと、選ぶべき進路を展望していたのだろう。読み通りの流れを、落ち着いて追走。ドウデュースの能力がフルに爆発するのは間違いなかった。レース全体の後半1200mは「1分11秒3」。

 中間地点で少なくとも先頭から2秒は後方に位置していたドウデュースは、前半は1分12秒台後半。すると自身の後半の1200mを1分09秒2-3(推定)で乗り切っている。スタミナ能力があった。

 レース後のインタビューで、当然のようにオーナーと約束の「凱旋門賞挑戦」を明らかにしたが、・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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