【宝塚記念】驚くべき成長力と総合力が爆発したビッグレース

2022年06月27日(月) 18:00

ディープインパクト以来の快挙

重賞レース回顧

レコードの2分09秒7で完勝したタイトルホルダー(C)netkeiba.com

 4歳牡馬タイトルホルダー(父ドゥラメンテ)の驚くべき成長力と、総合力が爆発した前半戦最後のビッグレースだった。

「天皇賞(春)→宝塚記念」の同一年制覇は、2006年のディープインパクト以来のこと。また4歳になって無敗の3連勝での宝塚記念勝利も、2006年のディープインパクト以来の快挙だった。

 これでGIは、菊花賞3000mを5馬身差圧勝、天皇賞(春)3200mは7馬身差で独走。そして中距離区分に入る宝塚記念2200mは、コース(及びレース)レコードの2分09秒7で完勝。「勝ったら、行こう」とオーナーが約束していた凱旋門賞に、横山和生騎手で挑戦することが確実になった。

 日本ダービーをレコードで制して、先に凱旋門賞挑戦を明らかにしている3歳ドウデュース(父ハーツクライ)には、父母両系に凱旋門賞に関係する名馬が散りばめられているが、タイトルホルダーの父ドゥラメンテは、キングカメハメハ、サンデーサイレンスを筆頭に、トニービン、ノーザンテースト、ガーサント…。日本のチャンピオンサイアーの血の結晶であり、エアグルーヴ一族の牝祖になる輸入牝馬パロクサイドの父は英ダービー馬Never Say Dieネヴァーセイダイ。

 タイトルホルダーの母の父Motivatorモティヴェイターも英ダービー馬なら、その父Montjeuモンジューは、エルコンドルパサーを0秒1だけ封じた1999年の凱旋門賞馬。祖母の父Shirley Heightシャーリーハイツも英ダービー馬。その父Mill Reefミルリーフは英ダービー馬。かつ、凱旋門賞馬。欧州向きのタフなスタミナを秘めるファミリーであり、・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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