2022年07月01日(金) 18:00
夏のローカル戦に突入したので、土曜日のメインは3勝クラスの特別戦。TUF杯の組み合わせは全馬が「5歳-9歳」のベテラン。定量戦なので、5歳以上馬にしてはまだ戦歴も浅く、さらに上昇の望める馬を探す手だろう。
ワンスカイは、3歳春の「葵S」を小差3着したあと脚部不安で1年9カ月もの長期ブランクがあり、5歳馬ながら10戦【3-2-4-1】。戦列復帰した今年は、取り消しを含みながら「3、2、1、3」着。まだ底を見せていない魅力で上回る。
父スウェプトオーヴァーボードは、6月29日の帝王賞を小差3着した7歳オメガパフューム(11勝)を筆頭に、スプリンターズS2連勝のレッドファルクス(種牡馬)、ステイヤーズSを制したリッジマンなど、さまざまな産駒を送った不思議な種牡馬で、きわめてタフな産駒が多かった。母の父フジキセキも丈夫でタフな産駒を送りつづけ、最晩年にクラシック馬イスラボニータを輩出したほど。
ワンスカイは、2歳秋のベゴニア賞で4着だった以外、ラウダシオン、ビアンフェなどのオープン馬と対戦しても小差の接戦をしてきた「崩れない馬」。格上がりの前走、東京1400mを上がり33秒0で伸びて3着。この組み合わせなら勝機だろう。1200mでも置かれる馬ではない。レース間隔は詰まっているが、29日にきちっと追えた。
本来なら最大の強敵になる6歳ジャスパージャック(持ち時計1分07秒4)が、調教で好時計を出したわりに追っての動きもう一歩だったので、相手筆頭は5歳牝馬サトノファビュラス(父ロードカナロア)。ここは2走前、1分08秒0でアタマ差2着の内容で勝ち負けに持ち込める組み合わせだ。
次いで死角はあってもジャスパージャック。さらに5歳牝馬ロジーナと、バルトリ。ベテラン7歳サンラモンバレー、6歳ショウナンアオゾラが抑えの穴馬。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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