【七夕賞】一気に開花した遅咲きの成長力

2022年07月11日(月) 18:00

着差以上の完勝でさらなる進展に期待

重賞レース回顧

七夕賞を制したエヒト(C)netkeiba.com、撮影:下野雄規

 波乱の多い夏のハンデ重賞を鮮やかに制したのは、6番人気の成長株5歳牡馬エヒト(父ルーラーシップ)だった。オープンに昇格してこれが3戦目、初の重賞制覇。その内容は着差以上の完勝だった。

 前後半の1000m「58秒5-59秒3」=1分57秒8は、従来の記録を0秒4更新するレースレコード。レースの後半4ハロンは「→11秒9-11秒9-11秒6-11秒8」。「自らハミを取って、グイグイ走っていた」と、ベテラン田中勝春騎手が振り返ったように、福島コースは初めてなのに、エヒト自身がレースを作ったかのような鮮やかな勝ち方だった。これで全5勝が1番人気の際ではないが、2走前のAJCCは直線不利があっての0秒7差。前回の京都記念は流れに恵まれずの0秒4差(自身の上がり34秒2)。

 5歳になって一戦ごとにパワーアップしていた成長力が一気に開花した快勝だった。2000mの自身の最高時計を2秒3も短縮したからすごい。遅咲きの素質が開花したと思えるので、・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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