【関屋記念】才能開花を告げた歴史的なスロー決着

2022年08月15日(月) 18:00

記念すべき馬の産駒の勝利はなにより感慨深い重賞タイトル

重賞レース回顧

ウインカーネリアンが重賞初制覇(C)netkeiba.com、撮影:下野雄規

 飛ばすタイプは少なく、最後の直線約660mに集約される上がりの速い決着が考えられたが、レースの流れは前後半の800m「48秒4-44秒9」=1分33秒3。まさか前半の方が3秒5も遅い歴史的なスローになるとは予測できなかった。

 前半1000m通過「60秒3」は、2001年に左回りの高速競馬場に模様替えして以降、初めて60秒台のスローであり、1分33秒3は2001年以降もっとも遅い勝ちタイムだった。

 だからといって、勝った5歳牡馬ウインカーネリアン(父スクリーンヒーロー)の評価が低くなるものではまったくない。これで3連勝となり【7-3-0-8】、いよいよ重賞ウイナーとなり、才能開花を告げた。

 父スクリーンヒーローは、鹿戸調教師の開業初年度2008年にアルゼンチン共和国杯→ジャパンCを連勝して、初の重賞勝ち&初のGI勝利をもたらした記念すべき馬であり、その産駒ウインカーネリアンの関屋記念制覇は、多くのスタッフにとってもなにより感慨深い重賞勝利だったろう。

 スクリーンヒーローの父系は、・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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