2022年09月02日(金) 18:00
ソダシが勝ち、ユーバーレーベンが2着、3着がバスラットレオンだった2020年は、14頭立てでレコード決着のハイレベルだった。
今年も函館→北海道シリーズで勝ち上がった馬だけでなく、東京、中京、福島、小倉組もいる。未来につながるレースが期待できる。
ちょっとばかり物足りなかった先週の新潟2歳Sと視点を変え、将来性を中心に据えてレース内容に注目する必要がある。
相手は強力だが、牝馬ドゥーラ(父ドゥラメンテ)に期待したい。2021年、全国2歳総合種牡馬ランキング3位だった父ドゥラメンテは、今年は9月1日現在、30位。
大きく出遅れている形だが、昨年の2歳世代の代表格だった2冠牝馬スターズオンアース、ベルクレスタ、レヴァンジル…など、みんな新馬勝ちの馬ではなかった。
そもそもドゥラメンテ(2021年に9歳で早世)自身も新馬戦は負けている。
2戦目に例年の札幌2歳Sを上回る1分49秒1(最近10年の札幌2歳Sで3位タイに相当)で勝ち上がったドゥーラは、新馬戦では今回も対戦するドゥアイズに負けているが、前半の位置取りの差で0秒1及ばなかったもので、ゴール寸前は鋭く伸びて上がりは勝ち馬を0秒2上回る35秒4だった。
2戦目は初戦の時計を一気に3秒3も短縮して、上がりは34秒5。直線で少し外に膨れたが、苦しくなったというより、若さを出したためで、11秒7でまとめた最後の1ハロンはいっぱいではなかった。
母の1勝は芝1200m。その半姉クリスマス(父バゴ)の5勝も2戦目に制した函館2歳Sを含めすべて芝1200mだが、優れたスピードがあっただけで、一族がスプリンタータイプというファミリーではない。
父系はエアグルーヴ一族。祖母はステイゴールド産駒なので、サンデーサイレンスの「3×4」。成長力十分と思える。
中京から回ってきたダイヤモンドハンズ、東京で勝ってきたシャンドゥレール、福島で勝ったフェアエールングなど多彩な組み合わせだが、札幌の1800mを2戦している強みを発揮したい。この中間の動きは一段と軽快だった。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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