2022年10月23日(日) 18:02
▲シルクレーシング代表・米本昌史氏へ独占インタビュー(c)netkeiba.com
3歳世代最強馬の1頭とも呼び声の高いイクイノックス。2歳11月の東スポ杯2歳Sを完勝すると、ぶっつけとなった皐月賞2着、日本ダービーもドウデュースの直後から伸びて2着とクラシック制覇まであと一歩に迫りました。
そんな世代トップクラスの馬が秋に選んだのは古馬との一戦、天皇賞・秋。馬体は夏を越してひと回り大きくなったとシルクレーシングの米本昌史代表は話します。また、同クラブではサリオスが毎日王冠を勝つなど、秋に向けて楽しみな馬たちがスタンバイ。2頭の近況と、人気急上昇中のクラブが目指す道を米本代表に伺いました。
(取材・構成=大恵陽子)
──イクイノックスは母が重賞馬シャトーブランシュ、父がキタサンブラックという血統です。募集の段階ではどんな印象でしたか?
米本 キタサンブラックの初年度産駒で、何頭かいたラインナップの中でもすごく立派な体をしていました。新種牡馬の産駒でこれからどんな馬に成長していくのかな? という思いと、お母さんがクラブ出身馬でありこの馬自身も馬格があったので、楽しみな1頭でした。バランスも良くて、会員さんからも人気のあった1頭でした。
──強い内容でデビュー2連勝を果たし、一躍クラシック有力候補に名乗りを上げました。春のクラシックはどんな思いで迎えましたか?
米本 本当は3歳の年明けに1戦して皐月賞に向かいたかったのですが、雄大な馬格でレース後は背腰に疲れが出やすい状況でして、クラシックに直行することを決めました。東スポ杯2歳Sの後から皐月賞までだいぶ間隔が空いてしまいましたけど、とても順調に調整ができましたから、東スポ杯の勝ちっぷりからも楽しみしかありませんでした。
▲デビュー2戦目で迎えた東スポ杯2歳Sを完勝(撮影:下野雄規)
──ところが、皐月賞も日本ダービーもともに大外枠を引いて2着。あと一歩でした。
米本 皐月賞は勝ったジオグリフの目標になってしまったな、と見ていて思いました。日本ダービーには毎日杯を勝ったピースオブエイトも出ていて非常に楽しみにしていましたけど、スタートからの出脚が少し鈍かった分、後ろからの競馬になりました。まだ成長過程で、どうしても緩さがあって、牧場からも「完成度はまだまだ」という評価をもらっている中で、十分素晴らしいパフォーマンスを出してくれたかなと思います。
クラシック2戦は枠だけでなく、展開など少しボタンが違えば着順も変わったのではないかと思うような、実力拮抗の素晴らしいレースでしたし、世代トップのうちの1頭だと確信を持っています。
▲5カ月の休み明けで挑んだ皐月賞を2着(撮影:下野雄規)
▲先に抜け出したドウデュースに詰め寄るも惜しくも2着(撮影:下野雄規)
──ダービー後には前脚の腱にダメージを負っていることが判明した、との報道がありましたが、どのような状況だったのでしょうか・・・
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