2023年02月10日(金) 18:00
桜花賞に続くクラシックロードのマイル重賞だが、過去10年、昨年ここを2着したスターズオンアース(父ドゥラメンテ)が、牝馬三冠を「1、1、3着」して立ち位置のプライドを保ったものの、ほかにクイーンC出走馬で桜花賞を好走したのは、2019年クロノジェネシス(3着)、2017年レーヌミノル(1着)の2頭にとどまる。
クラシック展望のスケジュールは変化を続けている。クイーンCも、先週の「きさらぎ賞」と同じようにその存在価値を取り戻したい。日曜の共同通信杯と同じ週でもあり、もっと桜花賞と結びついて不思議ない。
阪神JF3着のドゥアイズが東京コース(オークス)の経験をテーマに出走してきた。同じく5着のミシシッピテソーロもいる。とくにドゥアイズは今春の牝馬の能力基準馬に近い馬。ドゥアイズと互角のレースができるなら、クラシック展望ができる立場に浮上することができる。
伏兵狙いだが、2番人気の阪神JFを12着と凡走したモリアーナ(父エピファネイア)にもう一度注目したい。休み明けで初の関西遠征。最初から行きたがり、前半1000m通過57秒0の猛ペースを、かかりながらの追走(同馬は57秒5)だった。
失速の1分34秒8だが、苦しくなって接触もあった直線、もう一回懸命に伸びようとしている。今回は新馬勝ちしている地元の東京1600m。超スローとはいえ、上がり33秒0で楽勝している。調教の動きは文句なしだった。牝系はディープインパクトと同じ一族。母の父はタフなマイラーを送り続けるダイワメジャー。まだ見限れない。
ドゥアイズ、ミシシッピテソーロが強敵だが、波乱の公算大の組み合わせ。公営から挑戦のメイドイットマムの上昇力にも手を伸ばしたい。4代母はエリザベス女王杯のリンデンリリー。公営所属らしくオグリキャップと同じ牝系出身でもある。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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