【フローラS】極めて優秀なタイムで逃げ切ったゴールデンハインド

2023年04月24日(月) 18:00

「1強」状態の牝馬クラシック戦線に待ったをかけるか

重賞レース回顧

ゴールデンハインドが優勝(撮影:下野雄規)

 東京の芝コースの経験がある馬は2頭だけ。2勝馬は1頭だけ。さらにはここが2戦目の馬が3頭もいる組み合わせで、みんななんとか優先出走権を取りたい一戦とあって、予測された以上のスローペースになった。

 それでも勝ちタイムの1分58秒9「前半60秒8-後半58秒1」は、2020年のウインマリリン(デアリングタクトのオークス2着馬)のレースレコード1分58秒7にわずか0秒2差だった。これは史上2位の時計なだけに、例年以上の高速の芝を考慮しても、リバティアイランド「1強」の今年はこのフローラSで権利を得た1-2着馬には要注意だ。

 過去10年、2021年のオークスの勝ち馬ユーバーレーベン(父ゴールドシップ)を筆頭に、フローラSを直前のステップにしてオークスで3着以内に快走した馬が「7頭」も存在する。

 ユーバーレーベンと同じゴールドシップ産駒のゴールデンハインドは、ふっくら映る芦毛の馬体も、先行脚質なのも異なるが、「フラワーC→フローラS→」のスケジュールはユーバーレーベンと同じ。ファミリーはアメリカ屈指の名門ラトロワンヌ系であり、ウッドマン、リズム、プライヴェートアカウントなどの名種牡馬が並ぶ。

 スローの単騎逃げだったとはいえ、・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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