2023年05月02日(火) 18:01
▲今回は新潟に行ったときのお話(撮影:桂伸也)
先週は、土曜日は京都、日曜日は新潟に参戦した小牧騎手。さっそくレース回顧をお願いしたのですが、土曜日のグレアミラージュ、日曜日のフチサンメルチャンともに、ベテランの手を煩わせたようで…。
どちらの馬も「力はあるんやけどなぁ」と悔しさを滲ませた小牧騎手ですが、帰りの新潟空港では思わぬ“いい時間”を過ごしたとか。ある人物とのほっこりエピソードをお楽しみください!
(取材・文=不破由妃子)
──先週は、土曜日のグレアミラージュが9着(4月29日・京都8R・4歳上1勝クラス)。道中は苦労されていたような…。
小牧 いつもです。力はあるのに、なんせ真っ直ぐ走ってくれない。調教からしてすごいもん。僕は乗ってないんやけど、この中間、マイラーズCに使ったエアロロノアと併せ馬をしたんです。そのときも、気難しさを全面に出してた。僕が乗るともっと気持ちが入っちゃうから、調教は助手さんにお任せしてるんやけどね。でも、今回は僕もちょっと失敗したなぁ。
──団野騎手(シャドウアイル7着)がチラッと振り返って、前に入ってきたところですか?
小牧 うん。振り返って確認してきたから、入るんやなと思って下げたんやけど、そうなる前にもうちょっと強引に行っておけばよかった。もうひとつポジションが前やったら、もうちょい上を狙えたかもしれんね。直線の脚には、そう思えるだけの手応えがあったから。
──確かに、一瞬スイッチが切り替わって、ひと脚使いましたね。
小牧 力はあるねん。真面目に走ったら間に合うんちゃうかなといつも思う。ずっと乗せてもらっている馬やからね。なんとか乗りこなしたいと思ってるんやけど。往生したといえば、フチサンメルチャンの返し馬も大変やった…。今もまだ、ちょっとお尻が筋肉痛(苦笑)。千直の返し馬は、真っ直ぐに行かなアカンでしょう。だから、僕だけじゃなく、みんなけっこう往生してるわ。
──千直を使う馬は、前向きな馬が多いですものね。
小牧 そうそう。僕も日曜日は命懸けじゃないけど、必死になって止めたからね。気分よく行かせようものなら、止まらなくなってゲートに突っ込む勢いやった。とにかく日曜日の返し馬は必死やったわ。その割には、レースはもうひとつやったね。・・・
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小牧太
1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。
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