【安田記念】近年稀に見る好カード対決を連覇でものにしたソングライン

2023年06月05日(月) 18:00

この先の戦線に期待が高まった名レース

重賞レース回顧

安田記念を連覇したソングライン(撮影:下野雄規)

 GI勝ち馬が10頭も集結。まれにみる好カードとされた今年の安田記念は、想像された以上の中身を秘めた素晴らしいマイル戦となった。上位を占めたグループを中心に期待以上のレースが展開された結果だろう。

 マイルGIの頂点に立つ「安田記念、マイルCS、ヴィクトリアマイル」は、エース級が簡単には崩れないレースとして育ってきた。もう分かりすぎたことだけに、いまさらリピーターに注意などとみんな言えなかったが、近年になるほど激しくリピーター大活躍のGIとなった。

 最近10年に限定しても、今年のソングライン(22年1着、23年1着)、シュネルマイスター(21年3着、22年2着、23年3着)を筆頭に、「グランアレグリア、インディチャンプ、アーモンドアイ、アエロリット、ロゴタイプ、モーリス、ショウナンマイティ、グランプリボス」。計10頭が、2回以上3着以内に快走した馬になる。

 今年のセリフォス(父ダイワメジャー)は、「22年4着、23年2着」なので、まだ複数回馬券に絡んだリピーターではないが、今回が10戦目の4歳馬。惜しい4着だったガイアフォース(父キタサンブラック)とともに、秋のマイルCS、来季の安田記念では当然のように主役に成長しているだろう。

 快勝した5歳牝馬ソングライン(父キズナ)は、連覇を達成すると同時に、これで東京の1600m5勝目(GI3勝)。東京1600mではもまれない利がある外枠も味方したが、昨年よりずっと強かった。充実著しいキズナ産駒で、4代母は名牝ソニックレディ(マイルG1を3勝)。昨年はアクシデントで断念したが、今秋は・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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