ユニコーンSを快勝したペリエール 東京ダート1600mで抜群の血統背景とは

2023年06月19日(月) 18:00

先週の血統ピックアップ

・6/18 ユニコーンS(GIII・東京・ダ1600m)

 好位追走のペリエールが直線半ばで楽々と抜け出し、サンライズジークに3馬身差をつけて快勝しました。デビュー以来6戦し、敗れたのは全日本2歳優駿(3着)とUAEダービー(4着)の2戦。JRAでは負けていません。

 父ヘニーヒューズは2021年から全日本ダート種牡馬ランキング(中央ダート+地方競馬)で第1位を維持しています。母の父フジキセキは、前肢のさばきが硬めなので、ダート適性も高く、父としてカネヒキリを、母の父としてサウンドトゥルー、プロミストウォリア、ホワイトフーガなどを出しています。

「ヘニーヒューズ×フジキセキ」の組み合わせは成功しており、とくに東京ダ1600mでは連対率36.7%(30戦11連対)と抜群の成績。本馬は3戦してすべて勝っています。本馬は「ヘニーヒューズ×フジキセキ×エルコンドルパサー」なので、北海道2歳優駿を勝ったドンフォルティスと同じ。重厚なエルコンドルパサーが入ることで、ダート向きの底力が強化されたのでしょう。

・6/18 マーメイドS(GIII・阪神・芝2000m)

 後方から徐々にポジションを上げたビッグリボンが、最後の直線でウインマイティーとの一騎打ちを3/4馬身制し、重賞ウィナーの仲間入りを果たしました。菊花賞馬キセキの全妹にあたる良血ですが、ここまで二度の長期休養を挟んでおり、決して順調な歩みだったわけではありません。出世が遅れたとはいえ、重賞を勝つのですからさすが良血馬。

 ルーラーシップ産駒は好調時に素晴らしい上昇力を見せます。「ルーラーシップ×ディープインパクト」は5頭の重賞勝ち馬が出ているニックスですが、さらに母方の奥にダンジグが加わる配合は成功しており、全兄キセキのほかにエヒト(七夕賞)、ドゥアイズ(阪神ジュベナイルF3着)などコンスタントに活躍馬が出ています。前走の福島牝馬Sでハナ差2着となっているように、小回りまたは内回りコースの芝中距離戦がベスト。ローカルはこの馬向きの舞台なので、夏も続戦するようなら楽しみです。

今週の血統注目馬は?

・6/24 恵山特別(1勝クラス・函館・芝1800m)

 函館芝1800mに強い種牡馬はキズナ。2013年以降、当コースで産駒が20走以上した33頭の種牡馬のなかで連対率27.3%は第3位。当レースに産駒が登録している種牡馬のなかではナンバーワンです。フェステスバントは前走、当コースで行われた遊楽部特別で11番人気ながら5着。ハイペースで逃げたことを考えればよく粘っています。1戦ごとに馬体重が増え、成長が感じられるので、今回はチャンスがあるはずです。

今週の血統Tips

 宝塚記念が行われる阪神芝2200mは、日常的にレースが施行されているわけではなく、年間8レース程度しか行われません(京都休止時は12レース)。マイナーなコースゆえにデータが十分とはいえないのですが、ドゥラメンテ産駒は過去11戦して3勝、2着2回、3着2回と驚異的な成績を挙げています。昨年の宝塚記念は同産駒のタイトルホルダーがレコード勝ちしました。

 今年の出走メンバーのなかに同馬が見当たらないのは寂しいかぎりですが、唯一の3歳馬で昨年のホープフルS優勝馬ドゥラエレーデが出走します。3歳初戦はドバイに遠征し、ダート1900mのUAEダービーで2着(ペリエールに先着)。帰国緒戦に選んだ日本ダービーはスタート直後に落馬して競走中止しました。

 力関係が測れない戦績ですから人気になることはないでしょう。しかし、血統的には面白味があります。母の父オルフェーヴルは2012年の宝塚記念の勝ち馬。その父ステイゴールドは他にゴールドシップ(2回)、ドリームジャーニー、ナカヤマフェスタと、産駒が宝塚記念を計5回優勝しています。父ドゥラメンテだけでなく母方の血統も宝塚記念に適性を感じさせます。3歳牡馬は宝塚記念の斤量が53キロ。4歳以上は58キロなので、じつに5キロの斤量差があります。阪神芝2200mに対する血統的適性、前走落馬による消耗の少なさを活かせば、伏兵の一頭としておもしろい存在ではないでしょうか。

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栗山求

netkeibaでもおなじみの血統評論家・栗山求氏が血統の面白さを初心者にもわかりやすくレクチャー。前週の振り返りや、週末行われるレースの血統的推し馬、豆知識などを通して解説していきます。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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