【スプリンターズS】変わりつつあるスプリント界の勢力図

2023年10月02日(月) 18:00

現れた“新星”ママコチャと短距離戦線の今後

重賞レース回顧

スプリンターズSを制したママコチャ(撮影:下野雄規)

 行きたい馬がそろい、厳しいペースの展開から1分07秒台前半の高速決着も予測されたが、開催最終週とあって今週は全体に少しソフトなタイムのかかる芝コンディション。

 また、先行タイプの徹底先行がなく、早めに隊列が決まったこともあり、ペースはあまり速くならず前後半「33秒3- 34秒7」(最後12秒3)」=1分08秒0。勝ち時計は必ずしも速くはなかったが、レースの中身が平凡ということはまったくない。

 短距離界の新星ママコチャ(父クロフネ。この日引退が発表されたソダシの全妹)が勝ってGI制覇を達成し、ハナ差2着に惜敗のマッドクール(父ダークエンジェル)も4歳の上がり馬。9頭も出走していた4歳馬が上位7着までのうち6頭を占め、スプリント界の勢力図が変わりつつあることを示す結果となった。

 1200m挑戦がまだ2戦目だったママコチャ自身の内容は「33秒5-34秒5」。1分07秒4(小倉)で乗り切った前走の北九州記念とは前半の行きっぷりからして異なり、他馬と接触して行く気になったこと、猛ペースではなかったこともあり、4コーナーではもう先頭に並びかけていた。3勝を記録している1400mには1分19秒0(上がり33秒0)の京都外回りのタイレコードがあり、・・・

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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