2024年03月01日(金) 18:00
桜花賞トライアルのチューリップ賞に、今年は種牡馬キズナの産駒が4頭も出走してきた。キズナの産駒といえば、ソングライン(安田記念2連勝)、アカイイト(エリザベス女王杯)、ディープボンド(阪神大賞典2連勝)など、古馬になって本格化する馬が多かったが、近年の産駒はそうでもなくなっている。
それもあって、2023年は2歳総合種牡馬ランキング部門で初の1位。今年は、総合種牡馬ランキングでも目下トップに立っている(2月29日終了現在)。
その4頭は、イクイノックスの同父系の妹ガルサブランカ。朝日杯FS3着のタガノエルピーダ、2戦2勝のミラビリスマジック、シンザン記念4着のラーンザロープス。みんな人気上位馬だからすごい。
中でも、朝日杯FSを0秒2差3着のタガノエルピーダに期待したい。朝日杯FSの勝ち時計は1分33秒8。対して、阪神JFは1分32秒6。リバティアイランドの世代と同じで、今年も牝馬の方が総じてレベルが高いとされそうだが、タガノエルピーダの朝日杯FSは、稍重馬場が回復したばかりで全体に時計がかかっていた。そういう芝なのにスタート2ハロン目から連続して10秒台のラップが刻まれて無理が生じ、余計にタイムを要してしまったところがある。タガノエルピーダは先行馬崩れのきつい流れに巻き込まれる不利があった。先行して頑張ったのはただ1頭牝馬タガノエルピーダだけだった。
上のタガノトネールとタガノエスプレッソは、前者はダート巧者であり、後者は障害界で大活躍するなどタフだった。時計のかかる芝をこなしたあたり、この牝馬もタフな一面があるのだろう。今週の馬場を苦にしないはずだ。
タガノエルピーダから、キズナ産駒の他3頭と、早めに栗東入りして元気いっぱいの関東馬スティールブルーを買いたい。今週の動きが光ったラヴァンダも少し怖い。近親にはヌーヴォレコルトの名がある。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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