2025年12月06日(土) 12:00
ある騎手の話によると、中京のダート1800米はなんとなく先行馬向きかなと思っているということだった。そのコースにどんなイメージを持っているか、競馬を考えるとき時折気になっている。
スタート地点が上り坂の途中にあり、どうしてもゆっくり上ることになる。そして、向こう正面の残り1000米過ぎから4コーナーまでが下り坂。最後の直線にはもう一度上り坂が待ち構えている。
こうしたコース取りだから先行有利なタフな流れの上に、コーナーの角度が急だから、馬混みでもその中にいて立ち回った方がいいというケースが多くなっている。それでも、上がり3ハロンの最速馬が7割ぐらい連対を果たしてきたのは、最後の上りでラスト1ハロンのラップが落ちることが多いということのようだ。
中京のチャンピオンズCを検討する際、枠順を見てコース取りを考えるのが鍵といつも心に決めているのはそのせいだ。
今年の日本のダート界は、フォーエバーヤングが米国デルマーで行われたBCクラシックを勝って大いに盛り上がった。同馬は昨年はケンタッキーダービーにも遠征して3着に入っており、国内ではジャパンダートクラシック、東京大賞典も勝っていて、その活躍はダート界の誇りと言っていい。
まだ、このチャンピオンズCへの出走はないが、こちらでは2年続いて優勝したレモンポップが引退したのを受け継ぎ、この絶対王者の後継争いということになっている。国内のGI級を6戦無敗で締めくくったレモンポップだっただけに、その後継と言っても簡単ではない。
実はこのチャンピオンズCは、2年続いて1〜3着が全く同じだった。これは平地GIでは初めてのことで、ここで2着を続けたウィルソンテソーロを当然注目すべきだろう。特に昨年はレモンポップにハナ差まで追い上げており、このコースの適性も高いと言える。JBCクラシック5着だったが、軽いダートで改めて見直すのが、この馬に対する見方だ。
前哨戦のひとつみやこSをレコードで勝ったダブルハートボンドにも注目したい。この4歳牝馬は、ダート1800米の古牡馬混合の重賞を牝馬として10年ぶりに勝つという快挙を成し遂げた。中京のダートは3戦3勝、相性はいい。3走前に5連勝でオープン入りしたばかりで、いよいよGIのステージに。これまでの7戦6勝2着1回の勢いを見せてほしい。
この2頭を追うのは、未知の魅力の3歳馬にした。海外遠征など今後の可能性を広げるためにも大事な一戦だが、2頭いる中でジャパンダートクラシックを逃げ切り、2冠馬ナチュラルライズに3馬身差をつけたナルカミに期待する。心肺機能の強さで新ダート王を目指してほしい。
最後に押さえとして、今回がダート2戦目のシックスペンスを。前走南部杯2着からさらに上積みが考えられる。1800米は芝で最も得意としていた距離だった。
「新たなる ダートの王者 決めるとき」
バックナンバーを見る
このコラムをお気に入り登録する
お気に入り登録済み
お気に入りコラム登録完了
長岡一也「競馬白書」をお気に入り登録しました。
戻る
※コラム公開をいち早くお知らせします。※マイページ、メール、プッシュに対応。
長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。
出馬表
チャンピオンズC
オッズ
チャンピオンズCの人気をチェック!
調子偏差値
チャンピオンズCの調子偏差値をチェック!
特集
チャンピオンズCを完全攻略!
コラム
先週の競馬、そして今週
競輪
競輪を気軽に楽しもう!全レース出走表・競輪予想、ニュース、コラム、選手データベースなど。