【神戸新聞杯】サトノダイヤモンドV発進 春の雪辱へ…ラスト1冠・菊獲りだ

デイリースポーツ

2016年09月26日(月) 06:00

 ミッキーロケット(左)と激しく競り合うサトノダイヤモンド(撮影・石湯恒介)

神戸新聞杯・G2」(25日、阪神)

 負けられなかった。菊花賞(10月23日・京都)へ続く最重要トライアル。圧倒的な1番人気に支持されたサトノダイヤモンドが力でねじ伏せて好発進を決めた。秋を迎え、輝きは増すばかり。ダービー2着の悔しさ、そして2億を超える高額馬のプライドをラスト1冠にぶつける。2着ミッキーロケット、3着レッドエルディスト菊花賞の優先出走権を獲得した。

 無冠に終わった春の雪辱へ-。秋の始動戦で、サトノダイヤモンドがV発進を決めた。

 先頭に立ったのは残り200メートル。内から強襲したミッキーロケットに一度は頭ひとつ出られたが、それも一瞬だけ。馬体を並べて差し返すと、首差を保ったまま最後まで譲らなかった。「休み明けだったので、ちょっと掛かった。でも、内の馬が来た時に反応が良かった。簡単に勝てると思ったけど2着馬がいい馬だった」。単勝1・2倍の断然人気での“辛勝”に、ルメールはホッとした表情を浮かべる。

 皐月賞ディーマジェスティが中山で、ダービー馬マカヒキはフランスで、ともに秋初戦を勝利で飾った。落鉄の影響もあったとはいえ、鼻差届かなかったダービー2着馬。たとえ、休み明けでも負けるわけにはいかなかった。池江師も「勝てたのが何より。ここを使ったことで落鉄の原因も分かったから」と力強くうなずく。

 次はラスト1冠を懸けた菊花賞。「(追い切りを)6F2本しかやっていなかったからね。次はもっとリラックスして走れるし、課題らしい課題も見つからない。見通しが明るくなった」。トレーナーが自信をのぞかせれば、主戦も「ゴールまでファイトして、いい練習になった。スタミナも問題ないし、楽しみ」と力を込めた。

凱旋門賞も応援お願いします」。流ちょうな日本語でファンにメッセージを届けたルメール。レース後はマカヒキの調教に騎乗するため、フランスへ飛び立った。まずは国内でのミッションは完了。次は自身の母国で日本馬を世界の頂点へと導く大仕事が待っている。

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