「ＮＨＫマイルＣ・Ｇ１」（７日、東京）

　天皇賞・春をキタサンブラックで制した清水久師＆武豊のコンビが、今週はジョーストリクトリで２週連続Ｇ１制覇を狙う。ニュージーランドＴで重賞初制覇を飾り、勢いに乗って挑む大一番。最終リハでも軽快な動きを披露し、好調をアピールした。父は、０９年にこのレースを制したジョーカプチーノ。史上２組目の父子制覇を目指し、府中５週連続Ｇ１の開幕戦で大暴れといく。

　力強い動きが、目下の充実ぶりを物語っていた。ジョーストリクトリは３日、朝一番の栗東ＣＷで、黒岩（レースは武豊）を背に単走…のはずが、直線は内から他厩舎の馬が並びかけてくる形に。急な“併せ馬”にひるむこともなく、外ラチ沿いでしっかりと四肢を伸ばす。首を使って最後までシャープに伸び、６Ｆ８２秒１-３８秒２-１１秒６の好時計を刻んだ。

　鞍上は「結果、併せるような格好になりましたが、動きは良かったですね」と好感触を伝える。清水久師は「前走の競馬のダメージも取れて、何事もなく順調に進められています」と声を弾ませた。

　前走のニュージーランドＴで重賞初制覇。直線でインから突き抜ける力強い内容に、師は「予想以上、期待以上の走り」と目尻を下げる。父は０９年ＮＨＫマイルＣ覇者ジョーカプチーノ。史上２組目の父子制覇が懸かる一戦に「恵まれた体やスピードは受け継いでくれていますね。トライアルを勝ったし、馬の状態もいいので自信を持っていきたい」と表情を引き締めた。

　先週の天皇賞・春をキタサンブラックで制した清水久師と武豊の“黄金タッグ”で臨む３歳マイル王決定戦。重賞では１７戦８勝、２着２回で連対率５８・８％と、驚異的な好成績を残す。２週連続Ｇ１制覇に向け、指揮官は「武豊騎手との重賞は結果も出ているし、いい材料。あとはお任せします」と全幅の信頼を寄せる。２戦ぶりに手綱を取る武豊も「先週、一緒に勝てたし、今週もそうなればいいですね。思い切って乗りたい」と意欲十分。陣営の勢いを追い風に混戦を断ち、一気に頂点を狙う。