「宝塚記念・G1」（25日、阪神）

　JRAは8日、上半期グランプリのファン投票最終結果（有効投票数110万6746票）を発表した。2年連続1位の支持を集めたのは、大阪杯、天皇賞・春を連勝中のキタサンブラック。またこの日は、昨年の香港ヴァーズを制したサトノクラウン（8位）が2週前追い切りを敢行。大一番に向けて、ピッチを上げてきた。

　身の引き締まる思いだ。2年連続でファン投票1位となる10万1621票（昨年は8万2121票）を獲得。昨年の有馬記念を含めれば、3期連続でのトップだ。武豊は「ファンに支持されているのは感じます。そういう馬で挑むという意識もあります。去年の宝塚記念は3着に終わりましたが、勝った（昨年の）天皇賞・春より強く感じたくらい。そこから、さらに力をつけてくれていますしね」と大一番を心待ちにする。

　一戦ごとの進化は名手をも驚かせる。「パドックでまたがるのがいつも楽しみなんですよ。すごく元気で、タフで、カッコイイ馬。遠くからでも目につきますよね」。今年に入ってからも大阪杯、天皇賞・春を連勝しており、「断然の主役になるでしょうね」と周囲の期待も自覚している。ファンの熱い思いを力に変え、G1・3連勝に導きたいところだ。

　清水久師も「これだけ投票していただいてありがたいこと。しっかり応えないと」と力強くうなずく。秋以降に海外挑戦のプランもあるが、まずは目の前の一戦に全力投球。「去年は悔しい思いをしたし、有馬も含めて、ずっと1位に選んでもらっているわけですから。年度代表馬としていい形で春を締めくくりたい」ときっぱり。グランプリ初制覇で“現役最強”を証明する。