マスクゾロ 100万円の差で59キロ回避/トレセン発秘話

東京スポーツ

2017年07月12日(水) 19:00

“運”がある?マスクゾロ(写真提供:東京スポーツ)

 斤量が54→55キロになるのと、58→59キロになるのとでは、その1キロの持つ“重み”が違うように感じられるのはなぜなのか? 59キロ自体がそう見ることがない斤量だから、余計にそう感じてしまうだけなのか、それとも実際に数字以上の負担になるのか?

「58キロぐらいからの1キロ増は馬にとって実際の数字以上にこたえると思うよ。59キロとかになると、スタートからの行き脚がつかないというか、なんか遅く感じるからね」とは岡田キュウ舎の内山助手。この感想もやはり感覚的なもの? いやいや、元ジョッキーの言葉だけに“重み”がある。

「昔はアラブにも乗っていて、勝ち進むと62キロとかを背負わされたこともあったけど、そういう時はゲートの出が“よっこらしょ”って感じでワンテンポ遅れるし、勝負どころの反応もめちゃくちゃ悪くて…。エンジンがかかるまでがホント大変だったよ」

 なんで内山助手とこんな話をしたのかといえば、日曜(16日)中京メーン・名鉄杯(3歳上オープン、ダ1800メートル)に出走予定のマスクゾロの斤量にちょっとしたトピックがあったからだ。

 このレースの斤量設定は3歳=52キロ、4歳以上=56キロ、牝馬2キロ減が基本ラインで、収得賞金1600万円超過馬は超過額1200万円ごとに1キロ増となる。マスクゾロ(収得賞金5100万円)にこれを当てはめると、56キロ+2キロで58キロになるのだが、仮に賞金があと100万円余分にあったとしたなら、59キロを背負わなければならなかったことになる。

「危なかったよね。馬格があるから58キロならなんとか大丈夫だろうけど、さすがに59キロとなると厳しかった。この1キロというか、100万円の差は大きいと思うよ。そういう意味では運があるのかも」(内山助手)

 マスクゾロは前走のGIIIシリウスS勝利後、左前繋靱帯炎で実に9か月半の休養を強いられた。脚元に爆弾を抱える、この手のタイプは一戦一戦が勝負であり、常に自分との闘いが焦点となる。選出されていた盛岡の交流GIIIマーキュリーC(17日=ダ2000メートル)を捨ててまで、ここに出走してくる経緯からも、58キロで出走できる、このオープン特別は、きっちり結果を出しておきたいところだろう。

(栗東の坂路野郎・高岡功)

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