「最後のチャンス」大久保師 熟女レイアー勝負の秋/トレセン発秘話

2017年10月04日(水) 19:30

GIのハードルを突破するため、今秋は京都大賞典から始動するスマートレイアー(C)netkeiba.com

 GII京都大賞典(9日=芝外2400メートル)に出走を果たせば、重賞への連続出走が実に37戦。自己が持つJRA記録をさらに更新する9歳牡馬ヒットザターゲットの敢闘精神には頭が下がる。

 一方で7歳牝馬にして、いまだに第一線で好勝負を演じ続けているスマートレイアーも大したものだ。7歳以上の牝馬で牡馬混合の平地重賞を勝った例となれば、2002年のGIIIガーネットSで鮮やかな差し切りを決めたブロードアピール(8歳)までさかのぼらなくてはならない。それだけまれな挑戦、記録となるのだ。

「これまで数を使わず大事に育ててきたからね。そのおかげで今もこれだけ走れているんだと思う」と管理する大久保調教師は“長持ち”の理由を説明する。

 とはいえ、同世代のライバルの大半が引退した中、この馬の“ネクストライフ”が頭をよぎることも多くなった。

「長く現役生活を続けているといっても、数を使っていないので、繁殖牝馬としても、きっといい子を出してくれると思うからね。もろもろ考えると、7歳の今年が最後のチャンスになるかもしれない」

「最後のチャンス」とはもちろんGIタイトル奪取だ。これまで海外を含め、8度挑戦して秋華賞の2着が最高。この高いハードルを突破するため、例年なら秋は府中牝馬S(東京芝1800メートル)から始動していたが、今年は「目標となるエリザベス女王杯(京都芝外2200メートル)に、より近い設定を意識した」ことで、この京都大賞典からの始動に。その背景には「年を重ねて落ち着きが出たことで、折り合いがつけやすくなった」精神的な成長もある。

 年齢を重ねたせいか、近頃さらに見た目が白くなったように映るスマートレイアー。担当の加藤助手によれば「ボロの上で寝るのが好きなので、その汚れを取るための手入れが大変なんだ」とか。そんなおちゃめな面も併せ持つ7歳牝馬の「最後の勝負」となるかもしれないのがこの秋。スマートレイアーにとっては“エリザベス女王杯の前哨戦”となる、この京都大賞典で、どんな走りを見せるか注目だ。

(栗東の坂路野郎・高岡功)

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