サトノクロニクル無尽蔵 スタミナ勝負なら!!/トレセン発秘話

東京スポーツ

2017年10月18日(水) 19:45

デムーロ騎手が距離適性の高さを評価していたサトノクロニクル(写真は2017年白百合S優勝時、(c)netkeiba.com)

菊花賞といえば、昔はスタミナが必要だったけど、今はスピード、瞬発力という時代に変わったよね」(中竹調教師)

 こんなことを言う関係者は少なくない。確かにレースの上がり3ハロンが35秒を切る年は少なくないし、時には33秒台の決め手を要求される年すらあるが…。毎年決まって上がり勝負になるわけではない。

 例えばキタサンブラックが勝った2015年は前後半3、4ハロンがほぼ同じというミドルペース(前半35秒4-47秒7、後半47秒3-35秒4)、14年(トーホウジャッカル)に至っては最初の1ハロン以外、ハロン13秒台に落ち込むことは一度もなく、なおかつラスト4ハロンがいずれも11秒台(11秒7-11秒7-11秒6-11秒6)という持久力と切れ味をともに要求される極限の戦いになった。意外にペースを読むのが難しい――それが“21世紀の菊花賞”なのだ。

「ウチの馬は3頭それぞれの持ち味が違いますからね。そういう意味ではレースを有利に進められるのかな」と話すのは、アルアインサトノアーサーサトノクロニクルの3頭出しで菊の大輪を狙う池江キュウ舎の兼武助手だ。

アルアインには立ち回りのうまさと心肺機能の高さ、何より皐月賞馬という実績がある。そして長丁場をこなせるスタミナに裏打ちされた持続的な脚ならサトノクロニクル、スムーズに折り合った時の一瞬の切れ味ならサトノアーサーってことになりますかね」

 純粋なポテンシャル勝負ならアルアイン、スタミナ戦になった時はサトノクロニクル、逆に切れ味勝負ならサトノアーサー…見事にすみ分けができている今年の池江軍団3頭なら、どんな展開になっても、それぞれがお互いをカバーできるというわけだ。

 その中でも、坂路野郎が一番気になるのは、ミルコ・デムーロトライアルにともに騎乗したうえで、キセキ(神戸新聞杯2着)より距離適性の高さを評価していたサトノクロニクル(セントライト記念3着)だ。

 デムーロがサトノクロニクルを捨て、キセキを選んだ形になっているため、微妙に評価を下げるだろうが、混戦だけにペースが流れて、自慢のスタミナを要求される展開になれば…。池江キュウ舎“第3の馬”が、好配当を運んでくれる可能性は十分にあるとみている。

(栗東の坂路野郎・高岡功)

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