【きさらぎ賞】サトノフェイバー 史上最少キャリアで登竜門V 9センチ差の激戦制す

デイリースポーツ

2018年02月05日(月) 08:01

 しぶとく逃げ切ったサトノフェイバー(中央)(撮影・石湯恒介)

 「きさらぎ賞・G3」(4日、京都)

 史上最少キャリアで登竜門レースを制した。4番人気のサトノフェイバーが、鼻差の接戦を制して重賞初制覇。古川は東海S(テイエムジンソク)に続いて今年重賞2勝目、南井師は13年タマモベストプレイ以来、5年ぶりのきさらぎ賞勝利となった。2番人気のグローリーヴェイズが2着に入り、3着は5番人気のラセット。1番人気のダノンマジェスティは9着と大敗した。

 最後は“気持ち”で勝利を引き寄せた。4番人気サトノフェイバーは、押し出されるようにハナへ。3角手前で一度は後続に前に出られたが、自らハミを取って再び先頭を奪い返す。直線は鞍上の懸命の右ステッキに応えて後続を突き放しにかかると、2番手グローリーヴェイズの強襲を鼻差でしのいだ。デビュー2連勝で重賞初V。キャリア2戦での勝利は、レース史上初の快挙だった。

 検量室前で古川は、パートナーの両首筋をポンと叩き、「ヨッシャー!」と喜びを爆発させた。「スタートも速かったし、無理に引っ張る必要はないと思って、自分のリズムで走らせた。手応え十分だったけど、2着も強かったね。よく振り切ってくれました」と回顧し、「スタートが上手で、直線も脚を使ってくれる。センスのいい走りをしてくれますね」と絶賛した。

 9センチ差の接戦を制し、南井師も「大きな鼻差」と興奮を隠せない。13年タマモベストプレイ以来5年ぶりのVで、騎手時代の91年にもシンホリスキーで制した験のいい一戦。「まだ2戦目。伸びしろはある」と自然と声が弾む。厩舎もこの勝利で、全国リーディングトップタイの7勝目に。「いい流れ。続けたいね」と表情は明るい。

 今後は皐月賞(4月15日・中山)を目標に調整される。今年、早くも自己最多タイの年間重賞2勝目を挙げ、好調を維持する古川は「関係ない。1頭1頭別の馬だしね」と冷静だが、「とにかく無事にいってほしい。まだまだ良くなる。すごく楽しみ」と目を輝かせる。デビュー23年目に出会った、頼もしい相棒と臨むクラシックへ-。期待に胸は高鳴るばかりだ。

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