【京都記念】クリンチャー同世代王者まとめて一気飲み!大金星で重賞初V

デイリースポーツ

2018年02月12日(月) 06:00

 直線馬場の真ん中に持ち出し豪快に伸びたクリンチャー(手前)

 「京都記念・G2」(11日、京都)

 馬名の意味通りの“決定打”で強敵を蹴散らした。4番人気のクリンチャーが、クラシックホースを含む同世代のG1馬4頭を退け、初の重賞タイトルをゲット。人馬ともにG1奪取へ、自信を深める勝利となった。2着に皐月賞アルアイン、1番人気に推されたダービー馬レイデオロは3着確保がやっとだった。

 夢に一歩近づく大金星だ。4歳馬クリンチャーが重賞初勝利。G1馬4頭を力でねじ伏せた。

 4番手のインを追走し、迎えた直線。レイデオロが先に動き、アルアインがその直後から追い上げる。2頭の内から視線を送った藤岡佑は、直線で叩き合う皐月賞馬とダービー馬の内へとリード。力強く抜け出し、勝負を決めた。「胸を借りる立場だけど、いい条件だと思っていた。上がりの競馬で、間を割って伸びたのは今までと違う形。勝ち切れたのが良かった」。年明けから絶好調、この日も4勝を挙げた鞍上は、満足げな表情で振り返った。

 皐月賞4着、ダービー13着と歯が立たなかった2017年の春とは馬が違う。菊花賞2着に続き、今度は同世代のクラシックウイナー2頭を負かしての勝利だ。「進化している。力をつけた」と宮本師も驚いた様子。今後については「オーナーと話をしてから決める」と明言を避けたが、天皇賞(4月29日・京都)を春の目標に掲げることになりそうだ。

 JRA・G1未勝利の藤岡佑は「こういう競馬ができれば幅も広がるし、先に自信が持てる。強みを伸ばしていきたい。目指すのは、G1なので何とかこの馬で獲りたい」と目を輝かせた。G2奪取はまだ通過点。人馬の悲願となるタイトルへと加速していく。

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