エポカドーロ生産の田上徹牧場 皐月賞で結実した生産にかける思い

日高報知新聞社

2018年04月17日(火) 18:30

エポカドーロの勝利を祝してバンザイする関係者。前列左から2人目が田上稔さん(写真提供:日高報知新聞社)

 道中は3頭が競り合う先頭集団を見るように離れた4番手につけ、残り100mほどで先頭をとらえると2着に2馬身差をつける完勝で、GIの中でも伝統と格式あるクラシックレース・皐月賞を制したエポカドーロ。7番人気からの激走に、新ひだか町三石本桐・田上徹牧場の先代・稔さん(66)は「クラシックを勝つなんて夢のようだ」と喜びをかみしめた。

 同牧場は田上雄一さんが昭和23年ごろに開設。2代目の稔さんの代で平成16年の朝日杯フューチュリティステークス(GI)を優勝したマイネルレコルトを生産している。現在は3代目の徹さん(35)夫妻、稔さん夫妻の4人の家族経営で、繁殖牝馬8頭を管理している。

 この日、徹さん夫妻は中山競馬場でレースを観戦。牧場では稔さん夫妻と孫の恵恋ちゃん(2)が自宅のテレビで応援し、「無事に走って掲示板(5着以内)に載ってくれればと期待していたが、生産者が一番びっくり」と驚きの様子。

 エポカドーロ母ダイワパッションは稔さんの代の生産馬で重賞2勝。その看板牝馬に三冠馬オルフェーヴルを配合した牧場期待の馬だった。稔さんはエポカドーロについて「ここにいたときは素直で手の掛からない馬だった。今の体型は母親にそっくりでパワーの必要な今日の馬場に合ったのでは」と話す。

 ダイワパッションの祖母は30年ほど前に牧場の基礎繁殖牝馬にと、世界的名種牡馬ノーザンダンサーの子どもを求めて稔さんが近隣の牧場主とともにイギリス・ニューマーケットに出向いて共同購入した馬で、親子2代にわたる強い馬の生産にかける思いがこの日ついに結実した。

 三石産馬の皐月賞優勝は平成2年のハクタイセイ以来28年ぶりの快挙。

 お祝いに駆けつけた町の本庄康浩副町長は「三石産馬の活躍が続いているのがうれしい。三冠に挑戦できるのはこの馬だけなので、次のダービーも期待している」と話していた。

 エポカドーロの馬名の意味はイタリア語で「黄金の時代」。稔さんは「今後も、とにかく無事に走ってもらえたら」と謙虚だが、偉大な父のように黄金時代を作れるのではと競馬サークルの期待は高まっている。

 また競馬場で応援した田上徹代表(35)は「絶好の枠番だと思っていた。人気が下がっていたから気楽な気持ちで見ていた。勝ててうれしい」と話していた。

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