【ヴィクトリアM】アエロリット キャリア初の木曜追い!こん身“勝負手”で混戦断つ

デイリースポーツ

2018年05月11日(金) 09:00

 単走で追い切ったアエロリット

 「ヴィクトリアマイル・G1」(13日、東京)

 2つ目のG1タイトルを狙うアエロリットが10日、デビュー以来初となる木曜追いを敢行。美浦坂路で菊沢師を背に最終リハを行い、最後まで力強い動きで好調ぶりをアピールした。主戦の横山典がミスパンテールに騎乗するため、15&16年にストレイトガールで連覇を果たした戸崎圭を新たに鞍上に迎えて臨む一番。得意の府中で春の古馬牝馬の頂点を目指す。

 美浦坂路で追われるアエロリットの背中には、いつものように菊沢師の姿があった。単走で早めにトップスピードまでピッチを上げ、上がり3Fはそのままのスピードを維持。コントロールが利いた好調教で4F53秒9-13秒2をマークした。「水の残った重い馬場だったが、しまいまでいいフォームで走れた」。見た目同様、トレーナーの手に残った感触も良好なものだったようだ。

 キャリア10戦目で初めての木曜追いを敢行。9日が強めの雨にたたられたため、結果的には余分な負担を回避できることにもなったが、師は当初からこのスケジュールを組んでいたという。「天気にかかわらず木曜にと思っていた。追い切りから競馬までのケアがしやすい。古馬になってから(追った直後の)傷み具合、疲れからの戻りなどを見ていると、木曜の方がちょうどいいのではという感覚でみている」。豊富な経験と研ぎ澄まされた勘が武器の職人肌トレーナー。大一番を前に導き出した答えが、この新スタイルだ。

 中山記念2着から約3カ月ぶりの実戦でも、休み明けといった感じはない。中間は福島県のノーザンファーム天栄へ。もちろん乗り込みは続けられており、師自らも調教騎乗のため足を運んだという。放牧中でも、つぶさに様子を把握していたからこそ、調教パターンも変えて攻めの姿勢に出た。だからこんな言葉にも説得力がある。「4歳になってからのアエロは、自分が思っていた以上に成長しています」。NHKマイルCを制した得意の舞台。混戦を断つ準備が整いつつある。

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