「軽量馬の激走&重量馬の不振」が続くマーメイドSだが…ユキヒメここ一本 55キロでも/トレセン発秘話

東京スポーツ

2018年06月06日(水) 18:00

ここ一本に絞ったローテで重賞連勝を狙うキンショーユキヒメ(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規

 2006年にハンデ戦に替わってからは、「軽量馬の激走&重量馬の不振」という図式が毎年のように続いているのがGIIIマーメイドS(10日=阪神芝内2000メートル)。これまでにトップハンデ馬で勝利を飾ったのは13年マルセリーナ(56キロ)だけなのだから、基本的に「重い斤量を背負った馬は消し」という馬券作戦も成り立つのだが…。

 一方で「本当にハンデが重いから消しなのか」との疑問を抱かせる側面もある。というのも、これまでトップハンデを背負った馬=全16頭のうち実に8頭が「ヴィクトリアマイルからの転戦」という事実があるからだ。

 ひょっとして斤量が重いからダメなのではなく、メイチ勝負のGIからさらに続戦してきたからこそ、走れなかったのではないか?そんな坂路野郎の仮説に同意してくれたのが中村調教師だ。

「やっぱりGIってのはビッシリと最高の状態に仕上げていくものだし、競馬自体も厳しいものになるから、レース後はバテやすい。GI後に凡走してしまうケースは、そういう面が影響しているんだろうな」

 中村調教師が管理するキンショーユキヒメ福島牝馬Sを勝った直後、取材陣に次走はヴィクトリアマイルに向かうことをほのめかしながらも結局、使わなかった理由もここにある。

「GIに行こうかと気持ちが揺らいだのは確かだけどね。もともと阪神の2000メートルを得意にしている馬。負担のかかるGIを挟むよりは、マーメイドS一本に絞った方がいいと思って。秋にはエリザベス女王杯に使いたいと思っている馬でもあるからね」

 昨年のマーメイドSでは9番人気という低評価ながら、メンバー最速の上がり(34秒3)を駆使して0秒1差の4着と大善戦。条件馬の身だった当時(ハンデ51キロ)に比べ、実績を積んだ今年は当然ながらハンデ55キロと背負う側になったが、GIを使わず、ここ一本に絞った熱意の調整過程を思えば…。キンショーユキヒメは安易に評価を下げられる馬ではない。

(栗東の坂路野郎・高岡功)

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