【七夕賞予想】難解な福島伝統のハンデ重賞! カギを握るのはコース適性と距離実績

2018年07月06日(金) 18:25

今春の福島牝馬Sを勝ったキンショーユキヒメ。コース適性からも侮れない一頭だ。写真=小金井邦祥【netkeiba.com】

 今週は、開設100周年を迎えた夏の福島競馬のハイライトを迎える。7月7日には、開成山特別オジュウチョウサン武豊騎手とのコンビで参戦。障害歴代最強馬ともいわれるオジュウチョウサンがスーパージョッキーを背に平地競走でどんな競馬を見せるか。歴史的挑戦をファンも楽しみにしているだろう。

 翌8日にはGIII第54回七夕賞(芝2000m)が行われる。今年は福島競馬場開設100周年記念競走として行われるが、サマー2000シリーズ開幕戦としては登録段階からメンバーが寂しいのが残念だ。1993年にツインターボが逃げ切った七夕賞当日は入場者4万7391人で今も福島競馬場の入場者レコードとなっている。

 このときが1分59秒5で、初めて七夕賞で2分を切ったレースレコード。1000m通過が57秒4のハイペースだった。かつてはJRA重賞記録となった1番人気26連敗の「荒れる重賞」だったが、近年は極端に荒れない。

 キーワードは、「高速化」と「ディープインパクト産駒」だ。開幕前に、福島競馬の芝は2009年秋の「エクイターフ」の導入を契機に劇的に変わった、と述べた。芝は「高速化」し、荒れ馬場はもはや死語になった。加えて、開催時期の変更も七夕賞の「高速化」に拍車をかけた。2013年から、夏の福島競馬は2週遅れて7月第1週に開幕するようになった。

 それまで3週目に行われていたラジオNIKKEI賞は開幕週に、最終週に行われていた七夕賞は2週目に繰り上がった。この影響が明確に数字に表れた。2013年のマイネルラクリマは1分58秒9で、史上初めて1分58秒台を記録。以降、昨年まで5年連続で1分58秒台の決着となった。高速決着になって逃げ切りは、2014年のメイショウナルトだけ。差し馬有利なのは、高速馬場で自然とペースが速くなるためだろうか。

 そして、速い馬場でディープインパクト産駒が台頭した。2014年にニューダイナスティが2着。2016年は、アルバートドックダコールでワンツー。2017年はゼーヴィントが勝ってディープインパクト産駒が連覇し、2着マイネルフロストディープインパクトの全兄のブラックタイド産駒。高速決着に強いタイプの種牡馬を狙えばいい。ただ、ペースが速いため極端に上がりが速くなることはない。これが特徴だろう。

 ところが、困ったことが起きた。今年は登録馬のなかにディープインパクト産駒がいない。さらに、週中から雨が続き、どうやら週末は馬場が悪化しそうだ。ここまでの前振りは来年以降に役立てていただきたい。

 こうなると、過去の傾向を再び使えばいいだろうか。力のいる馬場が得意な種牡馬に注目だ。さらにベタな表現だが、夏場の重賞は好調馬を狙うべきだろう。今回はハービンジャー産駒が3頭。ディアドラベルーフプロフェットドレッドノータスなど右回りの芝2000mのGIIIで結果を残している。

 加えて6月、7月の夏場に強い。今回はサーブルオールマイネルサージュレイホーロマンスの3頭が参戦予定。人気はサーブルオールだろうが、コース実績はマイネルサージュ。春の福島民報杯は上がりのかかる馬場で後方一気を決めた。馬場状態を含めて狙い目だろう。ステイゴールドはもともと福島に向く種牡馬で2000mに強く、6月、7月の時期にも良績がある。マイネルミラノワンブレスアウェイはともに福島実績があり、馬場が悪化すればさらに浮上する。

 マンハッタンカフェ産駒プラチナムバレットは上がりのかかる馬場が合うが、1800mや2200mの中途半端な距離に強いことが2000mでどう出るか。堅実味と操縦性の高さは福島向きだろう。福島牝馬Sを制したメイショウサムソン産駒キンショーユキヒメはコース巧者だ。ただ、近年牝馬は不振。これらを踏まえて天候、馬場状態も考慮して結論を出したい。
(文=高橋利明(福島民報社))

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