次代を担う1頭ボスジラ 2戦目でどう変わるか/トレセン発秘話

東京スポーツ

2018年09月20日(木) 18:00

兄同様長くいい脚を使えるボスジラ(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規

 先週水曜(12日)午後3時50分。普段よりやや早めに国枝厩舎に足を運ぶと、洗い場に懐かしい顔を見つけることができた。

「先ほど検疫から上がってきたんですよ」と声を弾ませる根岸真彦助手。体にボリュームこそ増したが、つぶらな瞳や、品のあるたたずまいは春当時と何ら変わりない。2冠牝馬アーモンドアイの帰厩は、より華やいだ空気を厩舎に注ぎ込んでいた。

「放牧中に500キロ近くまで体が増えた時は、大丈夫かなと心配もしたんだけどね。乗りだしてからシェイプアップしてきたようで、太からず細からずちょうどいいシルエットで戻ってきた。精神面もドッシリしているし、きっといい夏休みだったんじゃないかな」とは佐藤勝美助手。

 オークスのV時計2分23秒8はくしくも僚馬コズミックフォースのダービー(3着)時計と同じだったが「上がり(33秒2)の差はおそらく余力の差(コズミックとは1秒5差)。牡馬に交じっても世代屈指とオレは期待しているし、だから秋が本当に楽しみなんだよ」(同助手)。

 3冠達成がかかったGI秋華賞(10月14日=京都芝内2000メートル)にぶっつけで挑むのも、最大の勝負を次走=ジャパンC(11月25日=東京芝2400メートル)に置くからに他なるまい。まずは無事に秋初戦を迎えることを願いたい。

 さて、その国枝厩舎の次代を担う一頭が今週は中山・芙蓉S(芝内2000メートル)からクラシックへの歩を進める。ディープインパクト産駒の“金子真人号”ボスジラだ。初陣(福島2000メートル)のV時計2分04秒6、上がり3ハロン36秒6は平凡だが、切れ者アーモンドアイとは違った魅力がこちらにも潜んでいる。
 
「初戦は最終追い切りでやっと合格点という感じの仕上げ。それでも早め先頭から押し切ったように競馬に行ってのセンスがいいね。まだ緩くてキュッとした脚は使えないけど、兄のマウントロブソン同様に長く使える脚が武器だから。距離が延びるほど良さは出てくるんじゃないかな」(佐藤助手)

 その全兄マウントロブソンは16年のGIIスプリングS優勝馬。初勝利を挙げたのもデビュー3戦目の中山二千だから、血統的にはドンピシャの舞台かもしれない。ちなみに昨年の芙蓉S勝ち馬サンリヴァルは今年の皐月賞2着。「ノンビリした馬で表に出さないが、時折見せるしぐさは牡馬らしくなってきた。2戦目でどう変わるか楽しみ」(同助手)なのはこちらも同様だ。

(美浦の宴会野郎・山村隆司)

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