【京都2歳S】少頭数の2歳重賞、あの馬の巻き返しに注目/JRAレース展望

2018年11月21日(水) 06:00

札幌の小回りコースで差し切ったクラージュゲリエのポテンシャルは高い(撮影:武田明彦)

 重賞としては今年が5回目だが、オープン特別として開催された期間が長く、秋の京都の中距離戦としてファンには馴染みが深い。オープン特別時代の勝ち馬にはエピファネイアヴィクトワールピサなど「超」のつくような大物の名前も見られる。

1.少頭数ながら持続力が問われる

 重賞昇格後の4年間、出走頭数は順に8・12・10・9。オープン特別時代から少ない頭数で行われることが通例になっていて、今年も特別登録は11頭に留まった。少頭数でゆったりした流れになって、スピードよりも末脚の持続力が問われるようなレースになる。

2.差す準備はできているか

 一昨年は萩Sを先行して快勝したプラチナヴォイスが2番人気で6着に沈んだ。2014年のエイシンライダーも同じ臨戦過程で凡走。開催前半のスピード馬場で先行して結果を残しても、最終週の京都2歳Sでは別の競馬が待っている。差す形を身につけていることが、上級レースでは大きな武器になる。

3.小回り経験が重要

 昨年断然の1番人気で2着に敗れたタイムフライヤーは、それまでの3戦はいずれもワンターンの芝1800m戦を使われていて、コーナー4つの競馬は未経験だった。前述のエイシンライダーも同様。コーナー2つの競馬しか経験がなかった馬の勝利は、重賞昇格以降の過去4年で皆無だ。


 クラージュゲリエ札幌2歳Sで大外を回る競馬で3着。気性面の幼さを残しているが、札幌芝1800mの新馬戦で上がり3F34.0秒をマークして差し切ったように、秘めたポテンシャルは高い。鞍上が初戦で手綱をとったモレイラ騎手に戻る今走は、どうしても賞金を加算しておきたい一戦だろう。

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