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【朝日杯FS】圧倒的な走りで最強世代を盛り上げたグラスワンダー/朝日杯無敗制覇列伝

2018年12月14日(金) 21:15

1:33.6のタイムで駆け抜けたグラスワンダー(撮影:下野雄規)

 今年の朝日杯FSに出走する外国産馬は1頭だが、マル外旋風が巻き起こっていた90年代には多くの外国産馬が出走していた。今回の「朝日杯FS列伝」はそのマル外黄金期から、驚異的なタイムで無敗の2歳王者となった、1997年のグラスワンダーをお送りする。

■古馬一線級のタイムを叩き出した栗毛の怪物

「最強世代」と呼ぶファンも多い1995年産駒。この世代の2歳王者に輝いたのが、米国産馬のグラスワンダーだった。

 入厩時から素質を高く評価されていたグラスワンダーは、その通り新馬戦から圧倒的パフォーマンスを見せた。

 2歳9月の新馬戦(中山芝1800m)は2番手からの抜け出しで3馬身差、2戦目のアイビーS(東京芝1400m)は後方から一瞬にして前を捕らえて5馬身差。さらに、重賞初挑戦となった京成杯3歳S(現京王杯2歳S)も、1.1倍の断然人気に応えて、2番手から楽な抜け出しで6馬身差をつけたのである。

 そして迎えた第49回朝日杯3歳S。走るたびに着差を広げてきたグラスワンダーには、当然というべきか、単勝オッズ1.3倍という圧倒的な支持が集まった。

 レースは、宣言通りにマウントアラタが逃げ、前半800mが45.4秒というハイペースになった。グラスワンダーは中団の外目につけると、4コーナー手前から外を回って位置を上げ、先頭集団に迫る形で直線へ。グラスワンダーの動きとともに、場内のどよめきは大きくなった。

 直線を向き、先に抜け出したのはマイネルラヴだった。そこへ鞍上の的場均騎手(現調教師)のステッキで加速したグラスワンダーが並ぶ間もなく交わし突き放す。そして場内が興奮に沸くなか、2馬身半差をつけてゴール板を駆け抜けた。

 走破タイムの1:33.6は、的場騎手がリンドシェーバーで記録した1:34.0を更新するレコード。同じ日の同コースで行われた古馬準OPより0.7秒も速く、朝日杯3歳Sでは初めての33秒台に突入し、レースから戻った他の騎手からは「速すぎる」というコメントが続出したほど。そんな価値あるレースの頂点に立ったのが“栗毛の怪物”だった。

 的場騎手は「じっくり乗っても差し切ってくれると思っていたので、気楽に走らせた。ゴーサインが出るまでは走る気があるのかというくらいリラックスしているが、反応は素早くてすぐ動くんです。今日も素晴らしい時計で、強い勝ち方をしてくれました」と笑顔で勝利騎手インタビューに答えた。

 ちなみに、このレースは出走馬15頭のうち外国産馬が11頭を占めたが、2着のマイネルラヴはのちにスプリンターズSを勝ち、4着のアグネスワールドはフランスとイギリスでGIを制している。

 その後のグラスワンダーは故障にも苦しんだが、4歳で外国産馬として初めて有馬記念(1998年)を勝利するなど、グランプリ3連覇を成し遂げた。また、スペシャルウィークに4センチ差で勝利した有馬記念(1999年)など、同期とのライバル対決でもファンを沸かせ、「最強世代」を盛り上げたのである。

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