【朝日杯FS】デビューから29日目で勝利したリオンディーズ/朝日杯無敗制覇列伝

2018年12月15日(土) 22:00

1戦1勝で勝利したリオンディーズ

 前回に続き、無敗をテーマに血統の魅力も詰め込んでお送りする「朝日杯FS列伝」。最終回は、2015年のリオンディーズを振り返る。

■2歳GIで再現された良血馬対決

 第67回朝日杯フューチュリティステークスは、良血馬対決がみどころのひとつとなっていた。主役は1・2番人気に支持された2頭である。

 1番人気はエアスピネル父キングカメハメハ、母は2005年の秋華賞エアメサイアで、母の母エアデジャヴーオークス2着とクイーンS勝ち、おじのエアシェイディAJCCを勝ち、有馬記念3着2回といった活躍馬が多数いる血統だ。

 デビュー戦の9月阪神芝1600mは、先行抜け出しで2馬身差の快勝。そして前走のデイリー杯2歳S(京都芝1600m)は、好位の外を追走し直線であっさりと前を交わしたあと一気にリードを広げ、3馬身半差をつけた。そんな強い2連勝から朝日杯FSへの臨戦によって、単勝オッズ1.5倍という圧倒的な支持を集める。

 2番人気はリオンディーズ。父はエアスピネルと同じキングカメハメハ、母は2005年の日米オークスシーザリオで、こちらも半兄に菊花賞ジャパンCを制したエピファネイアがいる。デビューはわずか1か月前の京都2000mという、朝日FS出走馬で唯一のキャリア1戦馬だった。その新馬戦は、好位から直線で豪快に伸び、最後は流しながらも1馬身半差をつけ、好時計をマークしていた。ただ、道中は行きたがる様子があり、朝日杯の中間の追い切りでも引っかかった面が見られ、初のマイル戦に不安の声もあった。単勝オッズ5.9倍は、未知の期待と若干の不安が混ざった評価だった。

 ゲートが開く。押して先手を取ったのはウインオスカーエアスピネルは中団前方の外めで折り合い、リオンディーズはスタートがいまひとつだったのもあり、控えて最後方を追走する。前半800mは47.3秒の平均ペースから、ウインオスカーが先頭のまま徐々に馬群は固まっていく。

 直線を向くと、勝負どころから手ごたえ十分で進出を開始していたエアスピネルが、並ぶ間なく前を捕らえ抜け出す。そして、前2戦のようにそのまま後続との差を広げ始め、武豊騎手悲願の朝日杯FS制覇と思われた。そこへ大外から襲い掛かったのがM.デムーロ騎手のリオンディーズだった。大きなフットワークでひと追いごとにエアスピネルに迫ると、ゴール手前で差し切った。

 注目の良血馬対決は、3/4馬身差の好勝負で幕を閉じる。リオンディーズのGI制覇には、デビュー2戦目は史上2頭目、デビュー29日目は史上最速タイという記録が残った。

 2005年のオークス。直線で先に抜け出したエアメサイアを、ゴール前で差し切ったのはシーザリオだった。それからちょうど10年、2頭は母となり仔が2歳GIで相まみえることに。親子2代にわたる対決は、再び、シーザリオリオンディーズ親子に軍配が上がったのだった。

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