【AJCC】フィエールマン貫禄走“最強世代”トップ級の切れ味見せた

デイリースポーツ

2019年01月18日(金) 06:00

 ルメールを背に美浦Wで追い切ったフィエールマン(撮影・三好信也)

 「AJCC・G2」(20日、中山)

 昨年の菊花賞フィエールマンが17日、美浦Wで貫禄十分の走りを披露した。休み明けだが出来に問題はなし。“最強世代”のクラシックホースが存分に力を誇示してくれそうだ。有馬記念7着のサクラアンプルールも高いレベルで好調をキープ。メートルダールも追走先着で気配の良さをアピールした。

 菊花賞以来のコンタクトとなるルメールを背に、フィエールマンは美浦Wへ。異父姉ルヴォワール(5歳1000万下)を3馬身ほど先行させてスタートした。鞍上との息はピッタリ。徐々にペースを上げていき、馬なりのまま直線に入ると、ここからクラシックホースが真骨頂を見せる。

 「ハードプッシュはしていない。馬が自分から加速した」(ルメール)。残り1Fの地点でスイッチが入るとグングンとスピードアップし、内からパートナーを並ぶ間もなくかわした。半馬身先着して刻んだタイムは5F68秒5-39秒0-12秒9。ゴール板を過ぎたあとも減速せず、向正面まで軽快に駆け抜けた。見届けた手塚師は「やっぱり加速力がすごい。今のウッドコースで、しまい1F12秒台の上がりタイムはなかなか出ないから」と満足そうな表情だ。

 キャリアわずか4戦で菊花賞を制した能力は並ではない。ラストの切れ味と決め手は、“最強”の呼び声高い同世代においてもトップクラスだ。「4コーナーで滑ったけど、直線はいい反応だったし、瞬発力が良かった。ポテンシャルは高く、休み明けだけど、大きな馬じゃないので心配していない」と鞍上。「中間に軽い熱発があったのは確かだが、ほとんど影響はない。57キロも問題ないし、頭数が多くないのもいい。能力を信じている」と指揮官は全幅の信頼を寄せる。初の古馬相手でも、メンバー唯一のG1ホースの底力を見せつけてくれそうだ。

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