【アメリカJCC 勝負の分かれ目】テン乗りながら「勝つイメージ」を具現化させた石橋騎手の好騎乗

2019年01月20日(日) 19:45

石橋脩騎手騎乗のシャケトラが重賞制覇(撮影:下野雄規)

 出走馬は11頭。やや遅れたアクションスター以外は、ほぼ横並びのスタートを切った。スタンド前でステイインシアトルが気合をつけられハナに立った。1番ジェネラーレウーノミライヘノツバサダンビュライトシャケトラらがつづく。

 1番人気の菊花賞フィエールマンは中団につけている。

 そのままの隊列で1、2コーナーを回り、向正面へ。

 1000m通過は1分02秒2という、ゆったりした流れになった。先頭から最後方までは8馬身ほど。

 中団の後ろにいたオイシン・マーフィーのメートルダールが、スローな流れにしびれを切らし、外からスルスルと進出した。

 そのまま内のフィエールマンをかわして行くかに見えたが、フィエールマンも一緒にペースアップした。

 これらのすぐ前の外目を、石橋脩シャケトラが抜群の手応えで進んでいる。

「1年ぶりの競馬でしたが、角居調教師から『馬はできているよ』と言われていました。勝つイメージを持って、勝つ競馬をしました」

 インフルエンザの戸崎圭太から急きょ乗り替わった石橋はそう振り返る。

 先頭はステイインシアトル、2番手はジェネラーレウーノのまま3コーナーへと入って行く。

 4コーナーを回りながら、シャケトラが内のステイインシアトルジェネラーレウーノをかわしにかかる。

 その直後から、メートルダールが、内のフィエールマンを封じ込めるようにコーナーを回り、直線へ。

 前をシャケトラ、外をメートルダールに塞がれそうになったフィエールマンクリストフ・ルメールはしかし、ブレーキをかけることなく騎乗馬を叱咤しつづけた。

 シャケトラが早めに先頭に立った。

 その外から、進路を確保したフィエールマンが猛然と末脚を伸ばす。さらに外のメートルダールも食い下がる。

「直線で手前を替えてからも素晴らしい伸び脚だった。相手(フィエールマン)が強いことは、自分が乗っていたのでわかっていました」

 そう話した石橋の右鞭に応え、最後まで伸びつづけたシャケトラが先頭でフィニッシュ。

 一昨年の有馬記念(6着)以来、実に1年1カ月ぶりの実戦ながら、同年の日経賞につづく重賞2勝目をマークした。

 頭差の2着はフィエールマン、3着はメートルダール。結果として、3、4コーナーで外からマクるようにスパートした3頭が1着から3着までを占めた。馬場のいいところを、躊躇なく早めに動き、「勝つイメージ」を具現化させた石橋の好騎乗だった。

 角居勝彦調教師は、調教停止明けの初勝利を重賞制覇で飾った。

 また、シャケトラ父マンハッタンカフェは、中京第7レースで産駒のJRA通算勝利数を史上4頭目の「1100」としていた。それを祝うかのように、シャケトラが産駒としての1101勝目をプレゼントした。

(文:島田明宏)

関連情報

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・報告・コメント非表示の使い方
  • 非表示・報告をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 非表示・報告をクリックし「このコメントを通報する」を選択することで運営会社に申告できます。
  • ※報告内容について、削除等の処置をお約束するものではありません。確認を行った結果、違反が認められない場合は削除などの措置は行わない場合もあります。なお、報告に対する個別の回答は行っておりません。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

新着ニュース

競輪を手軽に楽しもう!netkeirin

ランキング

アクセス数

もっと見る

    注目数

    もっと見る

      ニュースを探す