栗田博師、最後に魅せるゼファー魂 勝春&ヤマニンで安田V“トライアングル”再現

デイリースポーツ

2019年02月22日(金) 06:00

 最終週に大攻勢をかける栗田博師(撮影・園田高夫)

 ヤマニンゼファーなどの名馬を育てた栗田博憲調教師(70)も今週がラストウイーク。万感の思いを胸に、最後の勝負に挑む。

 39年に及ぶトレーナー人生。JRAで645勝(G1・6勝を含む重賞27勝)を挙げる栗田博師は、ラストウイークに向けて「みんな無事に使って、無事に帰って来られれば。平常心ですよ」と無欲を強調するが、小倉10鞍、中山4鞍の大攻勢だ。

 G1・6勝のうち3勝はヤマニンゼファーだった。92、93年の安田記念連覇。93年は天皇賞・秋も制覇。同年の複数G1制覇は、他に牝馬2冠のベガだけだった。まだ「中長距離こそ王道」とされていた時代。今なら年度代表馬は、おおむね「ベガヤマニンゼファーか」の2択だろうが、菊花賞ビワハヤヒデにさらわれた。「今思い返しても…」と表情をこわばらせた。あの年、一番輝いたのはゼファーだった-今も、そう確信している。

 若駒の頃はソエや骨瘤(こつりゅう)を抱え、ダートで勝ち上がった。「じっくり待ったのが実った。馬主さんにも我慢してもらった。だから幸せでしたよ。ハーツクライ母アイリッシュダンスもそうだったね。今は回転が速い。待てずに埋もれてしまう名馬もいるんじゃないかな」。去りゆく今、日本の競馬界の行く末を憂う。

 土日は2日間とも小倉へ行くが、管理馬の最終出走は日曜中山12Rのヤマニンシャンデル。くしくも“ヤマニン”の土井肇オーナーの馬に田中勝が乗る。92年の安田記念。ゴール手前から右手を挙げたシーンは、オールドファンの語り草だ。「アイツのG1初勝利だったね。狙ったわけじゃないんだけど、巡り合わせ。不思議なものだね」と目を細めた。

 田中勝も「最後に乗せてもらえる。馬にオレたちの気持ちが伝わってくれたら」と気合が入る。夕暮れの中山から小倉へ。27年前をほうふつとさせる“ガッツポーズ”を届ける。

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