【高松宮記念】ダノンスマッシュ抜群4F51秒3 北村友「今なら崩れることはない」

デイリースポーツ

2019年03月21日(木) 06:00

 栗東坂路で万全の態勢を整えたダノンスマッシュ(撮影・佐藤厚)

 「高松宮記念・G1」(24日、中京)

 絶対に勝ちたい-。父の偉大な背中を追うダノンスマッシュが20日、馬なりながらも栗東坂路の最終リハで抜群の動きを披露。ケイアイファームの生産馬で、栗東・安田隆所属、担当するのは岩本助手。父ロードカナロアと全く同じ環境で力をつけてきた。父が4歳時、3着に敗れた一戦。G1初挑戦の息子が一気に“父超え”を果たす。モズスーパーフレアは栗東坂路で一番時計をマーク。その快速ぶりにますます磨きがかかってきた。

 主戦・北村友を背に最終リハに臨んだダノンスマッシュは、栗東坂路で単走追い。1週前(13日)に併せ馬で4F49秒7の猛タイムをマークしており、直前は軽めを予定していた。ところが、テレビモニターに映し出された時計は4F51秒3。安田隆師は「53秒ぐらいでいいと思っていたが…」と苦笑いを浮かべたが、「楽に馬なりで、いい形で上がって来たからね」と満足そうにうなずいた。

 父ロードカナロアは13年の覇者。その年は香港スプリント安田記念スプリンターズSも勝ち、年度代表馬に輝いた。種牡馬になってからも、初年度から牝馬三冠のアーモンドアイ、マイルCSの覇者ステルヴィオなどを輩出している。

 そんな偉大な父を追うように、昨夏からスプリント路線に転向。11月の京阪杯で重賞初Vを飾ると、続くシルクロードSも快勝。一気に素質が開花してきた。ただ、左回りは過去3回走り、新馬(新潟)2着、ファルコンS(中京)7着、NHKマイルC(東京)7着と勝てていない。

 それでも陣営は至って強気だ。北村友が「今なら崩れることはない。それよりも、馬のリズムで走らせること」と力を込めれば、「その時とは状態が違う。今なら、という気持ちです」と指揮官もキッパリ。「ロードカナロアが4歳時に3着に敗れたが、その悔しさは忘れていない。スマッシュが夢をかなえてほしい」。不安材料は皆無だ。父の果たせなかった4歳シーズンに、春のスプリント王の座を頂く。

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