清水師と千直の縁/トレセン発秘話

東京スポーツ

2019年07月24日(水) 18:00

2002年アイビスSD覇者カルストンライトオのレコードタイムは未だに破られていない(写真は2004年スプリンターズS優勝時、(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規)

「新潟で直線1000メートルの競馬を始めたころは、盛り上げるために、開催初っぱなの1レースに組んでませんでした?」

 清水久調教師にこんなことを言われて、確かにそうだと思い出した。当時の本紙に、土曜朝の締め切りギリギリに行われた日本最初の直線競馬の原稿が掲載されていた記憶がある。

 面白いのは、その日本“最古”の千直競馬では、内の馬は内ラチ寄りに、真ん中の馬はそのまま真っすぐにと、完全にバラける形で走っていたこと。ほとんどの馬が外ラチ寄りに殺到する今の形とは明らかに異なっていた。

「千直=外ラチ爆走」を強く印象づけたレースといえば、2002年にアイビスSDを制したカルストンライトオ。各馬バラけて走る中、一頭だけ外ラチにくっつくように疾走しての53秒7レコードVに、文字通り“目の前にいた”ファンは酔いしれた。

「ラストから2ハロン目のラップが9秒6ですからね。当時、乗っていた大西さんが“新幹線で通過するときの景色に見えた”と言っていたのも印象的でした」

 清水久調教師がなぜ、こんなに明確にカルストンライトオのことを覚えているのかといえば、オーナーの清水貞光氏がトレーナーの父親だからだ。これまであまり千直競馬に管理馬を使ったことがない清水久師だが、アイビスSDには少なからず縁があると言える。キュウ舎として初めてのアイビスSD参戦となるビップライブリーも「前から1000メートルに使ってみたかった」のだという。

「1200メートルでも、かかり気味になるくらいですからね。ゲートも速いし適性はあると思っています。あとは枠順。外枠が当たれば」

 父の所有馬が絶対王者をアピールした舞台で、初出走初Vを決めれば、改めて縁のあるレースとしてトレーナーの胸に刻まれることになるだろう。

(栗東の坂路野郎・高岡功)

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