追悼・ディープインパクト。市川厩務員「まさか、早過ぎる。ゆっくり余生を過ごして欲しかった」/ねぇさんのトレセン密着

2019年07月30日(火) 20:15

2006年1月13日池江泰郎厩舎にて撮影されたディープインパクト(撮影:花岡貴子)

 30日の朝、たまたま偶然、ディープインパクトを現役時代に担当していた市川明彦厩務員から声をかけられました。

 最近の競馬の話をしつつも、やはりいつも会話は決まってディープインパクトの話。かねてから、ディープの調子があまり良くないことは聞いていたこともあり、

「本当に今まで競走馬としても、種牡馬としても頑張ってくれています。だから無理をせず、ゆっくりしてほしい。のびのびと放牧地で草を食んでね。のんびり長生きして欲しい」

 示し合わせたわけではないのに、いつも笑顔でそのような会話で〆ました。今朝も、当たり前のように。

 昼過ぎ、ディープの訃報が飛び込んできて…。頸部骨折で安楽死処分とは。

 かねてから、あの小さな体で試練を何度も乗り越えてきたディープが亡くなるなんて…。状況は理解できても、まだ気持ちが追いつきません。

 再び、この訃報を踏まえて市川さんとお話させていただきました。

「すごい強運の持ち主だし、乗り越えてくれると信じていたけれど…。まさか、早過ぎる。ゆっくり余生を過ごして欲しかったです」

 さすがに、かなりショックを受けているようでしたが…最後に気丈な一言がありました。

「あまりしょげてばかりいるとディープに笑われてしまいます。また、明日からもしっかりと頑張っていかなければいけませんね」

 我々にたくさんの夢と希望を運んでくれたディープインパクト号のご冥福を謹んでお祈り申し上げます。

(取材・文:花岡貴子)

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