【新潟記念】ユーキャンスマイル豪脚V 夏競馬最後は“金子祭り”

デイリースポーツ

2019年09月02日(月) 06:03

 ゴール前、ジナンボー(左)と激しく競り合うユーキャンスマイル(右)

 「新潟記念・G3」(1日、新潟)

 2番人気のユーキャンスマイルが、4角12番手から最速タイの上がりを繰り出して差し切りV。今年のダイヤモンドSに続く、重賞2勝目を挙げた。2着は同じ勝負服の6番人気ジナンボー。3着には8番人気のカデナが入り、1番人気のレイエンダは10着に敗れた。なお、サマー2000シリーズは条件(1勝&13点以上)をクリアした馬がおらず、06年のシリーズ開始以来初となる、チャンピオン該当馬なしに終わった。

 黒、青袖、黄鋸歯形-。最後のゴール前は金子ブランド2騎による壮絶なたたき合い。「馬に頑張れって思いで必死で追った」という岩田康の懸命のゲキに応え、ユーキャンスマイルジナンボーの追い上げを首差退けた。先月この世を去ったキングカメハメハの忘れ形見。父の死後、産駒初の重賞勝ちを天にささげた。

 天皇賞・春5着以来4カ月ぶりの実戦。久々となる2000メートルの距離も心配されたが、「馬自身が力をつけてくれていた。リズム良く追走できた」と鞍上。中団後方のインで脚をためると、直線は横一線に広がった馬群の内側から、スルスルと抜け出した。「楽な競馬でした。大きいところを狙える力があるし、もっと上を望めるんじゃないかな」。57キロを背負っての完勝に今秋の飛躍を予言した。

 友道師は「春の天皇賞後、無理せず放牧に出したのが良かったかな。以前はポッチャリしていたのが、筋肉がつくところについて、メリハリが出て大人の体になってきた」と、4歳夏を迎えた愛馬の成長に目を細める。

 これで左回りは3戦3勝。賞金も加算し、秋にはまたG1戦線での戦いが視界に入ってきた。「秋のG1は左回りですからね。天皇賞・秋(10月27日・東京)からジャパンC(11月24日・東京)が目標になると思います」と指揮官。G1ではおなじみの勝負服から、この秋の大舞台でさらに1頭、楽しみな存在が加わった。

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