アドマイヤビクターなど、今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

2019年10月24日(木) 18:15

頭の高い走法ながら、しっかりと伸びて最先着したアドマイヤビクター(写真奥、撮影:井内利彰)

 先週に引き続き、気温の低い栗東。加えて、曇り空が多く、24日の調教開始時は大粒の雨が降るような状況。スカッと晴れる日が少ない分、ウッドチップ馬場への悪影響を心配するところだが、幸い、時計を要する状態というほどではなさそう。これについては各項で詳細を記すことにする。

【坂路/4F51.9秒】
 10月23日。関係者の中には「馬場が悪い」と表現する方もいるようだが、それは間違い。ウッドチップは入れ替えたばかりなので、下地が悪いということはない。あえて表現するなら「時計が出にくい」「走りにくい」が正しい。ただ、全体時計を見ると、そうでもないことが分かる。

 一番時計は4F50.2秒のクリノクノイチ(栗東・中尾秀正厩舎)。テンから12秒台で飛ばしていったが、終いを13.3秒で踏ん張っての数字。本当に時計が出にくい馬場なら、終いは13秒後半、悪ければ14秒要しても不思議じゃない。また、4F50秒台はこれを含めて4頭、4F51秒台に関しては20頭超え。時計が出ていない馬はこんな馬場が不得手なのか、調子が悪いだけだろう。

 24日。一番時計は4F51.4秒のパーティナシティ(栗東・高橋義忠厩舎)。前日との時計差は追い切り頭数の違いが大きい。この馬の2Fは24.3秒と終いはしっかり時計が出ている。ちなみにこの馬の追い切りが2回目のハロー明けだったが、同じ時間帯にJBCレディスクラシック(11月4日・浦和ダート1400m)の出走を予定しているファッショニスタ(栗東・安田隆行厩舎)が4F52.3秒、2F24.1秒。これをほぼ馬なりでマークするのだから、馬場状態は前日とほぼ変わりない。

 先週の馬場差は「+0.5秒」。先週は入れ替えたばかりだったが、少しずつそれが馴染んできているのは間違いなく、先週よりは時計が出る馬場。よって今週の馬場差は23日、24日とも『-0.2秒』で記録している。

【CW/5F66.0秒】
 10月23日。馬場状態を考慮したのか、朝一番から前半をセーブして、後半重点という追い切りが目立っていたが、そうするとラスト1F11秒台は楽に出る馬場。多少飛ばしていっても簡単には止まらない馬場状態で、5F65秒以下も多数いた。

 10月24日。馬場状態としては前日とほぼ同じ。そんな中、2回目のハロー明けでJBCクラシック(11月4日・浦和ダート2000m)に向けて追い切ったのが、東京大賞典帝王賞を制しているオメガパフューム(栗東・安田翔伍厩舎)。

 M.デムーロ騎手が跨り、ノイーヴァを追走する内容だったが、向正面ではその差が大きくなり、見ているこちらが少し心配になるくらい。ただ、3コーナーあたりからラップを速めて、最後の直線では射程に入れて、内から並びかけてくる。

 ずっと併走の状態が続いたが手応え的には楽な感じでフィニッシュ。時計は6F79.8〜5F65.1〜4F51.4〜3F37.7〜1F12.1秒と速く、休み明けとしては非常にいい感じの1週前追い切りだったのではないだろうか。

 11月3日に京都ダート1800mで行われるみやこSに向けた1週前追い切りを行ったのはアドマイヤビクター(栗東・友道康夫厩舎)。こちらは3頭併せの最後方だったが、最後の直線は頭の高い走法ながら、しっかりと伸びて最先着。こちらも6F79.1〜5F64.4〜4F50.4〜3F37.4〜1F12.9秒と速い時計で動けていた。

 先週の馬場差は「-0.4秒」。時計の出方としては、全体的に先週よりも速め。よって、今週の馬場差は先週より速い『-1.0秒』で23日、24日とも記録している。

【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
 芝馬場での追い切りは23日も24日もかなり多く、状態はかなり走りにくそう。特に雨の影響を受けた24日は大きな芝の塊が飛んでいたので、これは時計に影響する状態だったと思われる。今週の馬場差は23日が『+0.7秒』、24日が『+1.5秒』で記録している。

 ポリトラック馬場の追い切り頭数もかなり増えている。極端に速すぎる時計はなく、ウッドチップを走りにくいと感じるようなら、ポリを利用するのは得策だろう。馬場差としては先週と同じ『±0.0秒』で記録している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。

(取材・文:井内利彰)

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