【AJCC】ブラストワンピース凱旋門賞大敗から復活V 川田「能力が違っていた」

デイリースポーツ

2020年01月27日(月) 08:00

 貫禄を示したブラストワンピース(右)=撮影・園田高夫

 「AJCC・G2」(26日、中山)

 4角手前の不利もはねのけ、1番人気のブラストワンピースが貫禄勝ち。凱旋門賞大敗のうっぷんを晴らした。グレード制が導入された84年以降、JRA・G1馬による勝利は99年スペシャルウィーク以来、21年ぶり史上4頭目。有馬記念優勝馬が勝ったのは83年アンバーシャダイ以来、37年ぶりとなった。4角先頭の5番人気ステイフーリッシュが2着に粘り、大外から伸びた4番人気ラストドラフトが3着に入った。

 役者が違った。メンバー唯一のG1馬ブラストワンピースが、有馬記念を制した舞台で復活V。凱旋門賞の悪夢を振り払った。

 序盤は4番手につける正攻法の競馬。しかし、3角過ぎで前を走っていたマイネルフロストが故障するアクシデント。外にいたニシノデイジーとの間に挟まれる大きな不利を受けた。すぐに態勢を立て直し、馬場の悪い内側へ進路を取った。すると前には軽快に逃げ込みを図るステイフーリッシュが目の前に。川田が左右からステッキを入れると、残り100メートルあたりでねじ伏せ、最後は1馬身1/4差をつけた。

 川田がホッとした表情でレースを振り返る。「何とか届いてくれて良かったです。4コーナーで故障馬の影響を受けましたが、それでも勝てました。グランプリホースだし、ここでは能力が違っていたということでしょう」とパートナーの底力を改めて認識した様子だった。

 大竹師は極悪馬場に苦しんだ凱旋門賞のダメージを考慮し、帰国後の調整には細心の注意を払ってきた。「若干気負っていたけど、何とか間に合った感じ。(前回の敗戦が)実力じゃないことを証明できて良かった」と安どの笑みを浮かべた。今後について(有)シルクレーシングの米本昌史代表は、「今年も大きなところへたくさんチャンレンジして、1着で帰ってきたいですね」とG1舞台での活躍に思いをはせた。復活した実力馬が国内外でビッグタイトル奪取に挑んでいく。

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