前走の“不利なければ”証明する メイショウテンゲン長距離戦線の中心へ/トレセン発秘話

東京スポーツ

2020年03月18日(水) 18:00

長距離戦線の“天元"を目指すメイショウテンゲン(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規

 先月のGIIIダイヤモンドSは若干の物議を醸した。勝ち馬ミライヘノツバサが直線でどんどん外に行ってしまったことで、複数の陣営から「不利を受けた」という談話が出たからだ。

「乗っていた(横山)ノリさんがうまく回避したのもあって、不利としてはそんなに大したものではなかった。ただ、3着馬(オセアグレイト)との(ハナ)差を考えると、あそこで前をカットされていなければ3着にはなっていたと思います」

 こう振り返るのは4着に敗れたレノヴァールを管理する高野調教師だ。

 ミライヘノツバサに騎乗していた木幡巧には、被害馬レノヴァールに対する直線の外への斜行に対して処分が下った。その内容は「戒告」という軽いものだから、高野師の言う「不利はあったが、その不利は軽かった」という言葉と合致する。

 一方で、被害馬として認定されなかったのは2着のメイショウテンゲン。管理する池添兼調教師は、審議のランプすらつかなかったことに不満があったという。
「あれだけ外に外に来られたからね。勝ち馬との差もわずか(ハナ差)だったし、あれがなければどういう結果になっていたか…。裁決が決めたことだから仕方ないけど、納得はしてないよ」

 改めてパトロールを見ると、確かに勝ち馬はどんどん外に寄せてきているが、メイショウテンゲンの池添がうまく回避しているように見えるため、派手に接触している感じではない。不利は確かに受けているが、見た目には…。なんとも難しい事案だ。

 ただ、“被害"を受けた側にとっては「まともなら勝っていた重賞」という認識が強い。それを証明するためにも、メイショウテンゲンはGII阪神大賞典(22日=阪神芝内3000メートル)で、いい結果を出すことが求められる。

「馬そのものがガラッと変わってきたという感じではないんだけど、ポツンと離れた競馬になると走る気をなくしてしまう馬だからね。長丁場はゆったりした流れで皆と一緒になって走るから、それで集中力が持続するんじゃないかな」

 長距離戦にシフトしてからの好走要因をこう分析する担当の土屋助手は「前走でも、あんなことがなかったら…とは思っているし、ここでいい走りを見せたいね」

 長距離戦線の“天元"=中心になるような走りを期待したい。

(栗東の坂路野郎・高岡功)

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