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【オークス予想】 樫の女王を目指す出走有力馬を馬体から斬る！ パドックの達人が推奨する打倒デアリングタクトの筆頭格は？/JRAレース展望

2020年05月23日(土) 18:33

古澤氏が逆転候補の一番手として挙げたリアアメリア。アルテミスS以降、精彩を欠いているが、ここで巻き返しなるか？(撮影：下野雄規)

　今週はオークスが行われます。今回はこのレースで好走しやすいタイプの分析と、それを踏まえたうえでの有力馬についてそれぞれ考察したいと思います。

　まず、距離が2400mに延びることから距離をこなせることは第一条件になります。以前は能力だけでこなしてしまうようなこともありましたが、最近はスタミナを求められる馬場になりがちなので、確かな距離適性が要求されます。

　ツナギを中心としたパーツの長さや、ストライドの大きさを見ると良いでしょう。あとは、折り合いも重要です。あと、週末は雨予報が出ていますので、先週のようにある程度筋肉量を問われる馬場になることが予想されます。このあたりを踏まえながら各馬を見ていきましょう。

　まずは、無敗の2冠を目指すデアリングタクト。牝馬で、これだけの筋肉量がある馬はなかなかいません。また、その質も非常に柔らかく、バネの良さを感じさせます。写真を撮った段階では、仕上げ自体はまだ余裕残しという感じですが、輸送などを考慮すると絞れてきそうです。

　桜花賞で、あれだけ悪い馬場での激戦だったのにもかかわらずダメージはまったくといって良いほどなさそう。良馬場の時計勝負よりも前走のような馬場が合うタイプなので、負けるとすれば極端に軽い馬場になったときか、折り合いを欠いてしまったときくらいです。ほぼ勝ち負けでしょう。

　スマイルカナは小柄ですが、馬格の割にツナギが長く体高もあるほうです。前走時よりも無駄肉が削げて長い距離向きの体つきになっていますし、それでいながら必要な筋肉はちゃんと付いています。ディープインパクト産駒ですが、切れというよりもスタミナがあるほう。前走でも強いレシステンシア相手によく頑張りましたし、レース内容からもスタミナを感じさせるものでした。それほど人気にはならなさそうなので、ここは良い狙い目になりそうです。

　リアアメリアはツナギがやや長めで、体高もあります。距離は十分こなせるでしょう。筋肉量が多く、トモの筋肉なども前走時よりさらにパワーアップしています。前走は極端な道悪で力を出せなかった印象ですが、この条件でそれほど馬場が悪くならないようなら一気の巻き返しがあっても驚けません。

　続いて、マルターズディオサ。前走は極端な道悪で崩れてしまいましたが、仕方がないでしょう。腹袋がどっしりして筋肉量も増してきました。体高があるので距離はこなせるでしょうし、父のキズナに似て筋肉量が豊富です。馬場も前走まで悪くならなければある程度こなせるでしょうし、ここは巻き返せる場面でしょう。

　サンクテュエールも前走は極端な道悪で伸び切れませんでしたが、馬体は一番良く見えるくらいでした。今回はトモにさらに実が入った印象で、パワーアップしているのがうかがえます。距離はプラスとはいいづらいですが、体型からはギリギリこなせそうです。良馬場でやれそうなら買いたい一頭です。

　桜花賞組ばかりになってしまいましたが、実際、桜花賞組はかなりレベルが高いと思います。現状ではデアリングタクトの2冠はかなり確率が高そうです。負かすとすれば、良馬場になったときのリアアメリアが有力だと考えています。当日の馬場状態には要注目です。結論はウマい馬券で。
(文＝古澤秀和)

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