【ジャパンC】コントレイル異例の全休日騎乗 福永見極めた「いいとき近づいた」

デイリースポーツ

2020年11月25日(水) 09:30

 福永を背に栗東坂路を駆け上がるコントレイル(撮影・石湯恒介)

 「ジャパンC・G1」(29日、東京)

 異例の登場だ。コントレイルに騎乗するため、福永が全休日の24日、栗東トレセンに姿を見せた。坂路を軽く駆け上がり状態を確認。好感触を得た様子だった。1週前追い切りの併せ馬で遅れ、陣営は不満を口にしていたが、気配は上向き。3強対決へ向けて、態勢を整えていく。

 激戦だった菊花賞のダメージが残っていたのか、1週前追い切りの併せ馬で追走遅れ。体調不安説がささやかれていたコントレイルが、栗東坂路をキャンターで駆け上がった。その鞍上には福永の姿が。トレセン全休日にもかかわらず、主戦が騎乗するのは極めて異例だ。通常は馬場入りできないが、前日の月曜まで競馬が開催していたため、事前に調教を申し込んで可能になった。

 4F70秒9-17秒6。ゆったりとした動きで感触を確かめた福永は「良化度合いを見たかった」と理由を明かす。先週の20日にも栗東CWを軽く1周してゲート練習も行った。「金曜(20日)に乗った感じより、随分と良くなった」と上昇ムードを口にした。「追い切りだけでは分からない面がある。走る馬は、速くなるほど分からない。普通キャンターの方が分かりやすい。けさは歩いているときから雰囲気が良かった。いいときに近づいてきている」。確かな手応えを得て、安どの表情を浮かべた。最終追い切りも騎乗する予定となっている。

 ホッとひと安心。見守った矢作師も笑みがこぼれる。「先週の火曜(17日)に馬を見たとき、体重の割に“張り”だけが物足りなかった。それで慎重にならざるを得なかった。でも、きょうは明らかに良くなっていた。1週間でこれだけ変わるのだから、やはりすごい馬」と無敗の三冠馬の驚異の回復力に感心しきりだ。最後は「大丈夫です。予定通り!」ときっぱり。ひと山乗り越えて、前進あるのみだ。

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